本記事は
Webデザイン事業部ウィーク 2024
1日目の記事です。
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2日目
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こんにちは。NRIネットコムでWebディレクターをしている加藤です。
全3回で、コンテンツSEOについてお話ししており、今回は第3弾となります。とは言うものの、第2弾を書いてから1年以上も経過し、その間に生成AIの台頭やGoogleコアアップデートの展開など、Web業界のトレンドも大きく変化がありました。今回は、コンテンツSEOのメリット・デメリットについてご紹介しつつ、最近のSEO事情についても少し触れたいと思います。
第1弾の記事はこちら:コンテンツSEOとは?対策方法やメリットについて初心者にもわかりやすく徹底解説(第1弾) - NRIネットコムBlog
第2弾の記事はこちら:コンテンツSEOとは?対策方法やメリットについて初心者にもわかりやすく徹底解説(第2弾) - NRIネットコムBlog
コンテンツSEOのメリットとデメリットは?
コンテンツSEOとは、ユーザーに有意義な記事コンテンツを作成することで、検索エンジンの検索結果で上位表示させ、集客につなげる手法です。
メリット
1.安定した集客効果が見込める
検索結果で上位表示ができれば、安定的な集客が継続して見込めます。さらにコンテンツ自体の評価が高まれば、同じページ内にある他のキーワードからの流入も生まれ、サイト全体の評価向上につながります。
また、専門性のある記事を作れる場合は、「自社にしかない体験談や独自の有益な情報を記載する」「数値データを図表でわかりやすく掲載する」ことをおすすめします。
サイト全体の評価向上とあわせて、別の優良サイトに引用される効果も期待でき、好循環を生むことができるためです。
2.コストパフォーマンスを発揮し、資産性が高い
手順・やり方さえ理解できていれば、比較的手軽に始めることができます。
一度制作した記事コンテンツは、削除しない限りは掲載されているので、コンテンツ制作を内製化し、量産できる長期的な運用体制が整えば、少ない工数で費用対効果も高くなります。
記事ページが蓄積されるほど、集客できるキーワードが増えるため、コストをかけないまま集客し続けることができます。内部リンクを関連記事に設定することで、サイト全体の評価向上にもつながるため、成長すれば集客力のあるキラーコンテンツにもなるかもしれません。
3.認知度が拡大し、ブランディングにつながる
キーワード検索を起点に流入の機会を得るため、既存顧客だけでなく潜在顧客へのアプローチも可能です。つまり、企業名や自社サービス名などの指名検索では取れない、新しい潜在ユーザーとの出会いの場となります。
X・Instagram・FacebookなどのSNS、YouTube、メルマガのランディングページとしての役割を持たせることで、サービスや商材を知らないユーザーに対しても、コンテンツを拡散することができます。
コンテンツ記事の人気が出れば自然な被リンクが集まり、SEO効果だけでなくブランドの認知度を高めることが可能です。また、記事の内容を営業用の提案資料に落とし込み、二次的に使うこともできます。
デメリット
1.即効性が無い
新しく追加されたコンテンツをGoogleクローラーが発見し、インデックスするまでには、(サイトによって異なるものの)速くても数日、SEO効果が出てくるのはその数か月後と言われています。新規サイトだと、さらに半年以上かかる例もあるようです。
結果がわかりやすい広告施策と比較すると、効果が出ているのかの判断がつきにくく、優先度の低い施策として扱われてしまうことがあります。
2.先行投資は必要
コンテンツSEOの制作は、ユーザーに有益なコンテンツが何かを事前に検討し、形にしていく必要があるため、やはり工数はかかります。また、SEOの基本的な知識もあった方が良いです。特に、新規サイトでページを増やしたい初期は、記事コンテンツ作成に多くのパワーを割くことになります。
始めたばかりの時は、慣れないこともありチーム内での協力は欠かせず、あらかじめ人材確保や体制の見通しは必須です。
3.定期的なメンテナンス
記事コンテンツを公開して数か月経過しても、順位や流入に変化が無い場合は、原因を確認した上でリライトを検討する必要があります。リライトとは、既に公開した記事を書き直す作業のことを言い、こまめに行うことで、Google評価の改善を目指します。
新規制作に比べると、書き直しのため工数も少なく済みますが、一度作ったら終わりではなく、常に新規記事作成と並行して既存のメンテナンスを行っていかなければなりません。
最近のSEO事情
コンテンツSEOのメリット・デメリットについて、イメージがつかめていただけたでしょうか?
最後にWeb業界のトレンドについて、SEO関連で少しだけ触れたいと思います。
生成AIによる記事作成
2022年11月にChatGPTが公開されて以降、生成AIで作成されたであろう文章もネット上で散見されるようになりました。Googleは以下の公式ブログで見解を示しています。
制作方法を問わず高品質のコンテンツを評価とある通り、生成AIで作成したものでも、E-E-A-Tの品質を満たしユーザー第一のコンテンツであれば、高く評価されることがわかります。
一方で、生成AIに頼らずに時間をかけて作った記事が、生成AIが一瞬で作成した記事に負けてしまうこともあるとは、なかなかの脅威です。現時点では、そこまで極端な話はイメージしづらいですが、今後はその可能性も考える必要がありそうです。
とは言え、最近では構成案検討やライティングができる生成AIも出てきているようですので、うまく活用できないか検討してみても良いと思います。
E-E-A-T
E-E-A-Tは、Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、 Trustworthiness(信頼性)の頭文字を取った略称です。
以前はE-A-Tでしたが、Googleが2022年12月に「Experience(経験)」を新たに加え、E-E-A-Tと呼ばれるようになりました。
全てを網羅している必要はありませんが、最重要であるとされている「Trustworthiness(信頼性)」は意識することをおすすめします。
Core Web Vitals(コアウェブバイタル)
Core Web Vitals(コアウェブバイタル)の指標にも変化がありました。
以前は、「LCP:Largest Contentful Paint(読み込み時間)」「FID:First Input Delay (インタラクティブ性)」「CLS:Cumulative Layout Shift (ページコンテンツの視覚的な安定性)」でしたが、FIDから「INP:Interaction to Next Paint(ページコンテンツの反応速度)」に指標が変わりました。
Google は、2023年5月、INPについて以下の発表をしています。
(今更な気もしますが、)指標に加わったこともあり、ユーザーが操作をしてから、ブラウザが反応するまでの時間にも、改めて気にかけていきたいところです。
SGE(Search Generative Experience)
Googleは2023年8月に、検索結果画面に生成AIによる回答を表示させるSGEを試験的に導入しました。
現在は試験運用版のため、最終版がどのようになるかは不明ですが、コンテンツSEOへの影響は少なくはないと思われ、今後の動きが非常に気になります。
次回予告
第3弾で完結の予定でしたが、ブログが長くなり過ぎたため、続きは第4弾として書ければと思います。次回は効果検証によるチェック方法、プラスαでやっていきたい施策について解説していきます。もう少しだけお付き合いください。