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開発から離れて干支が一回りしたおじさんがAWS認定試験全冠達成した道のりを振り返ってみる

本記事は  AWSアワード記念!夏のアドベントカレンダー  1日目の記事です。
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こんにちは、喜早です。
今回の「AWSアワード記念!夏のアドベントカレンダー」の先陣を切らせてもらいます。

AWS ALL Certification 2024の認定をいただきました

今回のAWS Summit Tokyoの発表にてAWS ALL Certification 2024の認定いただきました。 足掛け3年、何個か切れた試験も再受験して取り直してようやっと達成しました。 受験料や教材を支援してくれた会社には感謝です。
(当社は同一試験3回失敗するまでは受験料全額支援してくれます)

なお、通算戦績は失効再受験含めて16勝4敗でした。再認定で切り替わった試験を甘く見て返り討ちにあったことが多かったです。舐めたらアカン。

自分の職能

閑話休題

私の業務上の今のロールはマネージャです。開発もバリバリできるプレイングマネージャ、なんてかっこいいこと言えたらいいんですが、残念ながらマネージャロールだけでいっぱいいっぱいな日々を送っています。たまに部内のアカウントにクレジット充てるためにマネコン入ったりはしますが、基本的に自らの意思で触れない限り業務においてAWSを触る事はほぼありません。また、マネージャロールに就く前もかれこれ12年ほどのロールは上流工程やPM/PLを担うことがほとんどでした。

※一応、誤解を招かないように補足。たまたま私がそういうキャリアを積んだだけで、ネットコムでは開発を突き詰めていっているメンバーもたくさんいます。

さて、ではなぜ、そんな私がAWS認定試験全冠を目指したのか。

スタートはノリ、最後は意地

初めての受験は確か2018年。当時、某佐々木さんが部長であり、そこでSAAは少なくともみんな取りましょうと布教活動をしていました。その時点で私はAWSを扱う業務にかかわってはいませんでしたが、ノリで受験。ボーダーほんとに数点超えギリギリでなんとか合格。その後、機械学習の案件やデータ分析基盤の案件を担当させてもらった流れでMLSやBDS(後のDAS)の試験を割とスムーズに取ることができました。

何となくここまで来ると自分の中で定期的に試験を受け続けるサイクルが出来上がり、次何受けようか、と自然と考えるようになって来ました。自社のメンバーが著作した試験対策本が社内に転がっているのもあって、それをいただきながらスペシャリティやアソシエイトの他のものを受験。(この辺りは当社の結構な福利厚生かもしれない)。そのへんが取り終わると、概ね残りはAWS試験の中では最高難易度と評される奴ら。ここはもう意地で取り切りました。

全冠へのモチベーションを支えたもの

そんなこんなでなんとか達成した全冠ですが、試験有効期間をフルに使った長い戦い。当然、モチベーションが落ちる時もありました。そこをどうやって気持ちを切らさずにやったか。改めて振り返ってみると大きく3つあったかなと思います。

クラウドはもはや現代のシステムの基礎知識の一環になりつつある(※個人の感想です)

今日に至るまでの日本、ひいては世界でのクラウド事業の拡大の勢いは凄まじいものがあります。私も試験を受けつつ、その成長を横目で見て、段々とその普及の勢いから、これはシステム開発に携わるものにとって新しい基礎知識になるんだろうな、と思うようになっていきました。

例えを一つ。

これまでのキャリアから自分の職域をあえて分けるならば、私はアプリケーションエンジニア寄りの道を辿ってきました。でも、アプリケーションエンジニアでも、lsやらcdやらといったLinuxコマンドの基本やらDBの操作やレプリケーション、ロードバランシングといったアーキテクチャは押さえているんじゃないかと思います。

個人の主観ですが、クラウド上で動作するアプリを開発するエンジニアにとって、クラウドに関するベーシックな知識はこれらに該当するようになってくるんじゃないかなと思っています。

ただ、だからと言ってクラウドの知識を習得することは、全く新しいものを覚えること、というわけでもないと思っています。クラウドの大部分はつまるところ、オンプレの上に各クラウド事業者が開発に便利なサービスを作ってくれているに過ぎないのです(あえて「過ぎない」といってますが、これはもちろんとても偉大なことです。これにどれだけ開発者が救われていることか)。これまでオンプレでシステムを扱ってきた方々にとっては、これまでのアーキテクチャをクラウドの各サービスなどに置き換えをすれば割とすんなり馴染めるだろうと思っています。

なので、私はこれは基礎知識の更新・拡張だと思っています。それらを行う上で、体系的に知識を勉強できる認定試験の受験が1番効率が良いな、と試験を受けるにつれて考えるようになっていきました。それをやるうえで、試験情報が充実しているAWSが一番手っ取り早いかなと。基本情報とか応用情報とかをとることを推奨される理由の一つと同じかなと思います。

試験勉強がいろんな試験でリンクしていく

試験範囲で出題されるサービスは結構重複しています。同じサービスについての問題が様々な試験で出てきます。もちろん出題の仕方はそれぞれの試験の観点に沿った観点で出題されますが、繰り返し出てくるのでそのサービスに対して効率よく理解を深めることができます。私も試験を受けていけばいくほど学習効率が増していくのを実感できました。試験数12個は確かに多かったですが、この辺のレバレッジが効いて学習コストがそれなりに減っていったのも続けられた要因の一つかなと思います。筋トレとか部活とかと同じですね。基礎ができるまでが辛いけど、その先は面白みも出てくる。

純粋に楽しい

性格的にミーハーなもので、新しいものを知ることで、こういうことがこんなに簡単にできるんだ!とか知ることができるのは楽しかったですね。機械学習モデルこんな簡単にできるの!?とか、設定するだけでロードバランシングとかサーバ増減を自動でやってくれるのか。。とか。機器の調達から行う時代から見てきた身としては、隔世の感を覚えざるを得ず、楽しさと同時にエモさも湧き上がってきました。いとをかし。

さいごに

と、いうわけで、全冠までの道のりをつらつらとかいてきました。しかしまぁ、全冠取得はなかなか大変な道のりだったことには違いありません。勉強にかけるコスト、実際に試験を受けるコスト。金銭・時間ともに相当にかかる人がほとんどだろうなと。長年、これを維持し続けている皆さんには多大なるリスペクトと惜しみない賛辞を。自分は果たして来年維持できるのだろうか。とりあえずSAPの更新があるのが最大の山場。。でもたとえ維持できなかったとしても(すでに弱腰)新しい試験は引き続きチャレンジしていきたいな、なんてふうに考えています。

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執筆者喜早 彬

プロジェクトの理想と現実とスケジュールのあいだで止揚を求めて彷徨う要件定義・マネジメント族。野球はライオンズ。お酒は日本酒。休暇時は思いつきで不意にどこかへ放浪しがち。
似顔絵は東影さんに書いていただきました