本記事は
AWSアワード記念!夏のアドベントカレンダー
23日目の記事です。
🎆🏆
22日目
▶▶ 本記事(最終回) 🏆🎆
はじめに
NRIネットコムの重本です。当社ブログ初投稿です。
「AWSアワード記念!夏のアドベントカレンダー」のトリを務めさせていただきます。
簡単に自己紹介をさせていただくと、当社に新人として入社後ほぼインフラを担当してきました。
現在は組織を管理・推進する側を担当しています。
オンプレからサーバー仮想化への流れに乗りながら、次のビッグウェーブであるクラウドにも自然と乗った形となります。
この度、「2024 AWS All Certifications Engineers」に選出となり嬉しく思っております。
気付くと、いつの間にか選出メンバーの中でも最年長となっていました。時の流れは早いですね。
と言うわけで、アラフィフ管理職がAWS全冠を目指した理由についてお話しできればと思います。
AWS全冠を目指した理由
1. キャリアアップ
一つ目は単純に私個人のキャリアアップです。
自身の知識・技術をアップデートすることで、業務を円滑に進めることが出来ます。
最初に資格取得を目指したのは、業務でAWSを利用するにあたり知識が必要になったことです。
ここは同じ理由の方も多くいらっしゃるかと思います。
当時はプレイングマネージャーだったこともあり、案件管理だけではなくシステム構築も自身で行っていたので、技術・知識習得の効果的な手法として取り組んでいました。
そのため、全冠制覇の意識はそこまで高くなく、SAAやSAProが取れればよいという程度でした。
その後は組織管理の比重が徐々に高くなり、各案件の横断的なレビュー必要となってきました。
レビューを受ける立場となって、まず必要となるのはAWSへの幅広い理解力です。
AWS認定試験は様々なシチュエーションに対してのベストプラクティスを問われるので、学習に最適なコンテンツの一つです。
体系だった知識を身に付けることにより自身の可能性を拡げ、あるべきシステム設計ができるようになります。
例えば、AWSへの移行時にコンピュートサービスを選択する際、EC2・Lambda・Beanstalk・ECS・EKSなど色々なサービスが思い浮かびますが、要件に合ったサービスを瞬時に見極めることができれは、顧客からの信頼にもつながります。
DXを推進したいという案件では、既存データの有効活用にデータレイク・データウェアハウス・BIのサービスをどう組み合わせるべきか、技術者としての腕の見せ所となります。
ネットワーク関連ではオンプレ・仮想化時代の知識が活きる箇所も多くあり、過去の経験を土台にスキルをアップデートすることも可能です。
また、AWSは開発と運用についてもしっかりと整備・整理がなされています。
継続的なインテグレーション・デプロイ手法(CI/CD)や強力なオブザーバビリティの提供など、DevOpsを推進するうえで必要なサービスは一通りそろっています。
DevOpsの理解と各サービスを組み合わせた効率のよい開発・運用の実現が、技術者としての腕の見せ所になるでしょう。
過去の重厚長大な開発・運用を経験してきた管理職としては、考え方をそれなりにアップデートする必要がある箇所であると言えます。
2. チーム力向上
二つ目は所属チームのパワーアップです。
個人としての知識が高まったら、今度はチーム内に還元しましょう。
管理職がAWS知識を深めると、これまでの経験値と掛け合わすことで、様々な場面でシステム品質を高めることが可能となります。
特に効果的なのはレビュー品質の向上です。
実際の案件においては様々な制約があるため、担当者は自然と制約を見据えた提案や設計をしてしまいがちですが、管理者がベストプラクティスを理解することで、あるべきシステムの形に持って行くことができます。
チーム内の壁打ち担当として早めに設計のアドバイスを行うことで、メンバーの情報整理にも一役買うことができるでしょう。
プロジェクト管理の質もアップします。
作業を行うメンバーの実タスクがイメージ出来るので、タスクのスケジューリングや課題管理において的確な指摘・助言ができるようになります。
メンバー選定においても、具体的なタスクとシステム難易度が理解出来るので、適切なリーダー・メンバーのアサインが可能となります。
また、メンバーの技術・知識の底上げこそ最大のチーム強化と言えます。
管理職が資格学習を行うことで、適切なアドバイスやレビューを通じたメンバーの育成にも活かせます。
メンバーへの資格取得推進においても、管理職が全冠を持っていると取得のアドバイスも出来ますし、ある意味メンバーが焦って(?)がんばってくれるかもしれません。
3. 事業推進
三つ目はAWSを会社としての武器とすることです。
チームの力が高まってくると、今度はAWSを会社の柱にすることも可能となってきます。
管理職は経営層との距離も近く、深い知識からの正確かつ適切な報告を行うことで信頼を得られると共に、経営側もAWSに対しての信頼から正しい判断が出来るようになります。
ここまでくると、もはやAWSは高品質なシステムを作るためのツールではなく、会社にとっても成長に欠かせない大きな武器となります。
当社もAWS導入当初は少ない人数でスタートしましたが、技術力と先見性を合わせ持つ優秀なメンバーが率先して社内外への発信を行ったことで、チームの枠を超えた組織となりました。
当時のメンバーには現在の役員や管理職も含まれており、経営層との密接なアプローチが会社を進化させたとも言えるでしょう。
また、組織的な活動はAWSとのパートナーシップをより強固なものにしました。
組織としての活動が可能になったことで案件規模も拡大し、資格取得も全社を挙げて取り組むことで500を優に超え、今ではプレミアティアを目指すところまで来ています。
AWS担当との定期的なミーティングと密なコミュニケーションにより、得意分野は磨きをかけるとともに、これまでやっていなかった分野も計画的に取り組むことで、
会社としてのケイパビリティを拡大してきています。
4. その他
その他にも、AWS全冠に取り組むうえでモチベーションを支えてくれたものがあります。
毎年ラスベガスで開催されるAWS最大の祭典であるre:Inventです。
(写真はre:Inventで渡米した際のお土産屋さんの写真です)
私は2018年に運よく参加することができましたが、ここで得られた経験は今でも忘れられません。
AWSの本気度に加え、参加者の向上心と熱量に圧倒されました。
いろいろあって以降は参加できていませんが、機会があればぜひ行きたいと思っています。
AWSを志す管理職の方、是非re:Inventに自身とチームメンバーを連れて行ってください。
おわりに
文字だらけで見辛いブログとなりましたが、本記事が管理職のAWS学習に向けて少しでも響けば幸いです。
筋肉と学習はやった分だけ返ってきます。嘘をつきません。
また、プロフェッショナルに年齢は関係ありません。
日々研鑽を続けていきたいと思います。