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AWSエンジニアとしてSIerで働いてみてよかったこと

本記事は  BtoBウィーク  5日目の記事です。
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こんにちは堤です。
今年で新卒2年目となり、4月から3年目に入ります。この2年間はAWSを中心としたシステムの構築や運用に携わってきました。この2年間を振り返ってAWSを扱うエンジニアとしてSIerで働いてきてよかったなと思ったところを振り返ってみたいと思います。特にAWSを使った仕事をしたい学生の方の参考になれば幸いです。

1. 縦(プロジェクトの工程)横(お客様の業界)に幅広い経験ができる

一貫したプロジェクト工程の経験

NRIネットコムは基本的にプライムで案件を行うことが多いです。そのためプロジェクトの初期段階からお客様と要件定義を行い、運用まで一貫して経験することができます。そのためAWSのアーキテクチャ設計においてもデプロイ方式や運用も見据えた設計を行うスキルを身につけることができると思います。デプロイの段階ではAWSのCodeシリーズを用いたCI/CDパイプラインの構築。運用の段階ではCloudWatchを用いた監視や各種セキュリティサービスを用いたセキュリティ統制。大規模なシステムになるとControl Towerでのマルチアカウント管理など一貫して構築を行うことで全体を見据えたWell-Architectedなアーキテクチャ設計を行う「縦」の経験やスキルを身につけることができます。

多種多様な業界

またSIerで働くメリットとして多種多様な業界のプロジェクトに関わることができるという点があるかと思います。NRIネットコムではエンタメ、放送、金融、インフラ…などをはじめとした多種多様な業界のお客様とプロジェクトを行っています。それぞれAWSという共通言語がある中でそれぞれの業界ごとに違ったドメインがあり、その中で最適なアーキテクチャを提案していくという「横」に広い経験を積めるところもSIerのいいところだと感じています。

2. AWSコミュニティが活発

AWSでは、SIerをはじめとしたAWSを活用したサービスやソリューションを提供する企業をAWSパートナーとして認定する制度があり、そのコミュニティも活発です。自分の入社前のSIerのイメージは、クライアントのプロジェクトを支援して表舞台にあまり出ることはない「黒子」としての役割が大きいと感じていました。しかしAWSのコミュニティでは周りの方が積極的に発信をされていたり、優れたエンジニアとして表彰されていたりととても刺激を受けることが多いです。その例をいくつかご紹介します。

AWS Top EngineerやAWS Ambassadorといった表彰制度

AWSではAWSパートナーの優秀なエンジニアや積極的にアウトプットを行っているエンジニアを「AWS Top Engineer」や「AWS Ambassador」として選出する表彰制度があります。また去年からは「AWS Jr. Champions」という社会人3年目までを表彰する制度も誕生しました。NRIネットコムでも多くの先輩方がこれらのプログラムで選出されてます。

tech.nri-net.com

ユーザーコミュニティ

ユーザー側でのコミュニティも活発に活動されています。日本ではJAWS-UG (AWS Users Group – Japan)とよばれるコミュニティが有名で、現在では70以上の支部が全国にあるそうです。私も昨年1度登壇させていただきました。今後はもっと登壇の機会を増やしていきたいです。

jawsug.connpass.com

3. 学習の機会が豊富にある

SIerはクライアントにソリューションやサービスを提供する立場である以上、AWSの各サービスへの理解やそのアーキテクチャについての深い理解が求められます。そのため教育制度も充実しており、周りにも学習意欲が高い人が多く刺激を受けることも多いです。またAWSの認定制度、研修制度も多くあるため、学生時代AWS未経験の自分もなんとかやっていけるレベルになることができました。このように会社、AWSの双方から手厚い学習機会が与えられることもとてもいい点だと感じています。その例をいくつかご紹介します。

AWS認定制度

AWSを勉強するうえで切り離せないのが認定資格の存在だと思います。現在13種類の資格がありそのすべてを取得(2024年は12種類)するとAll Certifications Engineersとして表彰される制度もあります。最近では社内でもAWSできる人なら資格全部持ってるのが当たり前になりつつあるのでいい意味でプレッシャーがかかって資格取得のモチベになっています。IT業界では資格取得は意味ないといった主張もよく聞きますが、AWSの認定資格は実務に直結することも多くスキルを対外的に示すこともできるので、取る価値はあるんじゃないかと思ってます。

AWSが提供するトレーニング

AWSから提供される講座やトレーニングも数多くありますが、自分が参加した中で1番印象に残っているのが「ANGEL Dojo」です。ANGEL Dojo は参加企業から選出された 4〜6 名のメンバーでチームを組んで、3ヶ月でサービスの企画から構築まで一気通貫でAWSを活用したチーム開発を学ぶトレーニングです。他社の同世代のエンジニアとチームを組んでサービスを作ったのはとてもいい経験になりましたし、AWSのみならずアプリケーション開発にも興味を持つことができた印象深いトレーニングでした。

tech.nri-net.com (2年前に社内から参加された方のブログです)

おわりに

今回はSIerでAWSエンジニアとして働いてみて良かったことをまとめてみました。自分が入社前に持っていたイメージといい意味でギャップがあり楽しく働けていると思います。自社開発かSIerかみたいな話もよく聞きますが、業態にはこだわらず自分がやりたいことを切り口に考えるのもいいんじゃないかなと思います。

執筆者堤 拓哉

インフラエンジニア。データ分析やデータ基盤周りの話に興味があります。