NRIネットコム社員が様々な視点で、日々の気づきやナレッジを発信するメディアです

注目のタグ

    エンジニアは育児に向いているかもしれない

    本記事は  育休経験談ウィーク  2日目の記事です。
    👶  1日目  ▶▶ 本記事 ▶▶  3日目  🍼

    はじめまして、入社8年目 システムエンジニアの松本です。

    育休経験談ウィーク2日目
    ということで、これから育休を取得される可能性のある方や
    部下が育休に入られるマネージャーの方へ
    昨今の育休期間ってどうやって過ごしてるの?な情報をお届けします。

    はじめに(免責など)

    • 出産したのは妻のため、パパ目線の記事になります
    • 制度について簡単に触れますが私が育休を取得した2023年時点の制度を元にしています
    • 育休取得期間は2023年8月~11月です
    • 子供は第一子です

    育休の制度ってそもそもどんなもの?

    パパ育休や通常の育休などいくつか種類がありますが、ざっと育児のために最大2年お休みできる国の制度です。

    お休み期間中は最初の6か月は賃金の67%、6か月以降は50%を雇用保険から支給されますので、
    お金を気にせず、安心して大変な育児を乗り切ってねという制度だと認識しています。
    ちなみにこの支給されるお手当は非課税であるため、思っていたよりは減らないという印象です

    ただ、もしかするとこれが一番伝えたいことかもしれないのですが
    このお手当は育休が始まって3~4カ月後に支給されます。
    なので最低でも生活費3か月分は貯金しておいてください....本当に....大事です.....

    育休前の準備期間

    私が育休について準備しだしたのは2月頃でした。
    「会社への報告は安定期に入ってからする人が多い」というのを聞いていたのですが
    ちょうどその頃に新プロジェクトのリーダーとして他メンバーのアサイン計画を考える必要が出てきて
    運よくセットで計画することが出来ました。

    そして育児には他にもたくさんの準備や計画が必要になります!
    『ベビー用品の購入』、『育休中の過ごし方』、『病院の選定』、『出産後の手続きの把握』などなど、、、
    それぞれタイミングを見て、身動きが取り辛い妻に代わって遂行していかなければなりません。
    こんな時に役立つのが、そう...みなさん大好きWBSです!!

    定期的に妻と実施状況を確認したり、漏れを指摘してもらったり
    意外といつも会社でやってることが役に立つなと思った瞬間でした。

    そして来る育休間際、引継ぎ資料を順次作成し、引継ぎを行いました。
    当然引継ぎ漏れなどはあったと思いますが、チーム内で対応してくださり
    とてもありがたかったです。その節はありがとうございました。

    さぁ育休期間の開始です

    と育休に入ったものの、予定日を過ぎても陣痛が始まらず、超暇だったため
    JSのフレームワークの勉強をしたり、育休期間中にやりたいことをリストアップしてルンルン気分で過ごしていました。
    時間を気にせず、好きなことをできるので育休最高!!なんて思っていました。

    こんな『浅はかな考え』をしてしまったせいで後にギャップで苦しむとも知らず....

    いざ、出産の陣

    そしてなんやかんやあり、8月某日に入院、その翌日の朝病院からコールが来ました。
    日頃走らないので転びそうになりながら駅のタクシー乗り場までダッシュして
    大急ぎで病院まで駆けつけました(コールから30分 中々のコースタイムです)

    着いた時にはもうお産が始まっており、ハラハラドキドキの瞬間が始まっていました

    妻の手を握って「頑張れあと少しだ!」と元気づけるシミュレーションは事前にばっちりです!
    ですが私の手はいつまで経っても握りつぶされませんでした。
    なんとベッドに手すりがついていたのです.....(これは想定外....)

    なので特にこれと言ってできることもなく、邪魔にならないように汗を拭いて応援することしかできない状態でした。

    そしていっぱい力んだ後、無事元気な男の子が産まれました。

    あ、どーもでーす!

    退院後~楽しい生活の始まりです

    私にとっての育児が始まり、入院期間で先行して対応していた妻に教えてもらいながら対応に当たりました。

    それぞれの対応は2,3回対応すると慣れてきて、そこまでギャップは感じませんでした。
    一方で一番想定外だったのは『まとまった時間が取れないこと』でした。

    泣いてミルクをあげて、哺乳瓶の除菌をしてるうちにまたおむつで泣いて、おとなしい間に家事をして
    と細々としたタスクが非常に多く、まとまった時間を確保して集中できない、必然的にマルチタスクになる
    そしてコンテキストスイッチの切り替えで、ものすごく疲弊しました。

    またこのころは夜も1~2時間おきに泣いてミルクやおむつ替えが必要となり、睡眠時間もまとめて確保できず
    育休を取ってなかったら完全に無理だったなと思う状況でした。

    加えて、前述の私の浅はかな計画が何一つ達成できないこと
    特に自己研鑽できないストレスと焦燥感で日を追うごとメンタル面が不調になっていくのを感じました。

    このままじゃダメだからカイゼンしよう

    日頃効率化や改革が好きなこともあり、2週間たった辺りで育児を抜本改革しました。
    まずは一番大きかったのは夜眠れない問題です。
    こちらは3シフト制を組み、それぞれまとめて睡眠を確保できるようにしました。
    夜中のワンオペ時間は当然子供も大体の時間は寝ているため、ついでにおひとり様時間も確保できるようになりました。

    次に大きかったのが子供が何が要因で泣いているのか分からない問題です。
    さてこの場合はどうすればいいか、エンジニアの皆さんであれば、ぱっと思いつくと思います。
    そうです。フローチャートの出番です。

    私の場合は以下のフローでチェックしていきました。
    (コツは「自分はシステムなのだ..心は無い...」と思い込んで無心でチェック処理を実行することです...ストレス爆減です)

    1. おむつ...外からおむつのラインの色の変化でチェック
    2. げっぷ...とりあえず2、3分抱っこしてみるとげっぷが出て対応完了となる
    3. ミルク...口の周辺を触って飲みたそうかが分かる 準備はそれなりに時間がかかる
    4. 眠い...上記が全てダメなら10分程度抱っこしてゆらゆらさせる
    5. 上記で解決しない場合はExceptionをThrow!!

    後は割と最近ではデファクトスタンダードだと思いますが、育児記録アプリをインストールして
    アカウント共有で記録を付けるのもかなり良かったです。

    育児記録について分析や集計してくれる機能もあり、病院に行ったときの問診で回答に困らなかったり
    前述のシフト交代のタイミングで会話が不要だったりと割と効果が大きかったです。

    上記のように改善活動を行い、育児を安定させていきました

    後半は行けていなかった病院通いや某ちょこっとしたジムに通ったりと
    ある程度の時間も確保できるようになっていました。

    ただ自己研鑽をする余裕(集中する環境)を整えることは結局できませんでした)

    代わりに自己研鑽ができないストレスについては某エンジニアが良く見るナレッジサービスの記事にとても救われました
    記事を見つけられなかったので記憶から要約すると

    育児より優先度の高いタスクってある?ないよね?
    今しかできない&あなたがキーマンのPJだから優先すべき
    新しい技術を学んだとしても5年もすれば状況は変わるよ?
    育児落ち着いてからまた新技術を学ぼうよ

    そんな記事でした。

    育休後の働き方について

    そして11月某日職場復帰となりました。

    復帰前は「キータッチ全然できないだろうな...」とか
    「エディター使えなくなってるだろうな」とか
    「色々システムの事忘れてるだろうな」など色んな不安がありましたが、
    実際に復帰してみるとあまりそういったギャップはありませんでした。
    (せいぜい本番システム関連のパスワードが分からなくなるくらい)

    逆に先輩パパ/ママの方々に色々話しかけてもらったりと
    仕事場の人間関係もより良くなったと思います。

    そんなこんなで、今も試行錯誤しつつ育児を楽しんでいます。
    4月からはさっそく保育園に入園する予定なので
    少し寂しい気もしますが、行事関係など色々楽しみにしています。

    育休を経て変わった考え方

    最後に育休を経て色々考え方が変わったのでその辺についても。

    • 健康第一 睡眠時間と食事、通院は重要
    • タスクはより優先度を意識するように
    • ダラダラ時間の減少
    • 計画思考になり、趣味もタスク一覧に放り込んで管理するように
    • 仕事でトラブルが発生しないように事前行動をより重視

    最後までお読み頂き、ありがとうございました。 3か月分の貯金は本当に大事です....本当に!!!

    執筆者:松本 和磨
    最近はカクテル作りでシャカシャカするのにハマっています
    投資やグルメ、スポーツなんかも好きです