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ゼロから 1 年で身につける AWS

こんにちは、大嶽です。

「APN AWS Top Engineers/APN Ambassadors Week」6 日目の記事を書かせていただきます。

この 1 年 AWS にまつわる活動をしてきて、ありがたいことに 2021 APN AWS Top Engineer ならびに 2021 APN ALL AWS Certifications Engineer に選んでいただきました。 この記事では、この 1 年間に私がどんなモチベーションで活動していたかということや、ゼロから AWS の勉強を始める場合のおすすめ資料などについて書きたいと思います。

特に AWS を使い始めた方や、これから AWS を頑張ろうとしている方にとって、一人の学習体験談としてこの記事が参考になれば幸いです。

1 年前の状況と目標

私は 2017 年に NRIネットコムに入社して以来、主に Google アナリティクス関連の技術サポートやツール開発をしていました。その後 2020 年 4 月に、今も所属しているクラウド事業推進部に異動してから AWS に関わり始めました。

異動してからの目標として、周囲の AWS プロフェッショナルたちに知識・経験面で追いつかないといけないなということで、1 年で AWS 全資格を取得することと、Top Engineer としてアピールできるような実績づくりを目指しました。もう中堅といわれるような立場なので、AWS 未経験ながらも難度の高いプロジェクトに多数参加させていただけたのはありがたかったです。

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↑ネットコムの AWS のプロフェッショナルたち、よく本を書いています

モチベーションの保ち方について

目標を立てた以上、それに向けて努力するのは当然といえば当然なのですが、モチベーションを保つ支えになったことがいくつかありました。

ひとつには、AWS アカウントのリセールサービスの技術サポートを業務で担当するようになったことです。お客様からは幅広い範囲のご質問をいただくため、それをカバーできるように知識をつけようというモチベーションが高まりました。そこで、どこまで・どのような課題に対応できるようになるべきかの目安として、AWS 資格試験の問題は最適でした。

自分で技術を使うだけでなくて、人に聞かれたことに答えられるようになろうとすると知識の深みが増しますね。お客様に対する技術サポートもそうですが、その他にも社内外に対する AWS 関連の研修講師や、新卒社員のインストラクターもこの 1 年で務めていました。これも自身の知識を深めるきっかけになったと思います。

ロールモデルになる先輩方

もうひとつは、やはり周囲に AWS のプロフェッショナルが多数いることでした。例えば、このブログにもよく記事を書いている佐々木さんや上野さんは APN Ambassador に選ばれていますが、そのような AWS を活用するエンジニアとしてのロールモデルになる先輩方が身近にいることで、「自分のこの AWS の使い方でよいのだろうか?」「資格取っても別に意味なくない?」のような悩み・迷いを振り切って、AWS と関わってこられました。

私の場合、幸いにもロールモデルになる先輩方が身近にいましたが、そうでない方も多いと思います。そのような場合は、AWS のユーザーコミュニティ JAWS-UG のイベントに参加してみると、お手本としたいと思えるような相手と出会えるかもしれません。connpassのようなイベント管理サイトでもしばしば JAWS のイベント参加者の募集をしてますね。一人だとモチベーションを保てないよという方は、チェックしてみてはいかがでしょうか。

多忙な時期

関わっている案件で多忙な時期もありましたが、逆に息抜きというか、現実逃避的に資格勉強が捗ることもありました。まあ、これは個人差が大きいところですね。ライフステージによってもどれだけ無理ができるか・学習に時間を割けるかは変わってくると思います。


そんなこんなで、目標に向かって活動してきた結果として、AWS 全資格の取得と Top Engineer 選出のためのアピールができました。どのような案件に参加するかの采配についても、周囲にロールモデルを見つけられたという点でも、自分ひとりの力で達成した目標というよりも、周囲に引っ張り上げていただいてこその結果かなと思います。日頃お世話になっているみなさまには心より感謝です。そんな素敵な仲間たちがいる NRIネットコムは新卒採用/インターン中途採用も大募集中なので、興味がわいたらチェックしてみてください!

おすすめの学習資料

ここからは、ゼロから AWS の勉強をはじめた際に役に立ったリソースを紹介します。

ハンズオン系

はじめて AWS に触れる方は、以下の AWS 公式ハンズオンをひととおり実施してみるのがおすすめです。

はじめのうちは手順どおりに手を動かすのに精一杯で、各サービスの使い所や他のサービスとの違いなどは分からないかもしれませんが、それでいいと思います。色々なハンズオンで手を動かして、同じサービスを何度も使っているうちに、サービスの輪郭がはっきりしてきて理解が進むようになると思います。

AWS に慣れてきたら、以下の公式 Workshop 集でめぼしいものをみつけて実施してみるのがおすすめです。丁寧なガイド付きの Workshop がたくさん用意されています。

あとは、ハンズオンのコンテンツだけでなく、興味の赴くままに AWS マネジメントコンソールから色々なサービスに触れてみることも大切かと思います。使いどころが分からないサービス、設定項目などたくさんあると思いますが、すべてに意味があります。面白いですね。

読み物系

個々のサービスのことを詳しく知りたくなったら、まずはクラウド活用資料集の AWS サービス別資料(AWS Black Belt Online Seminar)を読むことをおすすめします。とっかかりとして素晴らしくまとまっています。

更に知識を深めたくなった場合は、ホワイトペーパーや各サービスのドキュメントを読み込むと発見があると思います。

ウェブマガジン builders.flash も、AWS に親近感が湧く記事がたくさん配信されていておすすめです。ぜひメール登録しましょう!

ここまででご紹介したものとは少し毛色が違いますが、AWS さんのサポートは対応の早さも回答の内容も素晴らしいです。サポートに関するユーザー向けのガイドラインには、技術的な問い合わせの方法に関する普遍的なノウハウが詰まっているので、こちらもぜひ読んでみてください。私自身、技術サポート業務を担当することが多かったため、業務効率化の参考にさせていただいていました。AWS の学習方法とは直接関係ないですが、この場を借りてのご紹介でした。

おまけ

資格取得のペース

取得日順に並べると、以下のようなペースで資格を取っていきました。

資格名 取得日 スコア
AWS Certified Solutions Architect - Associate 2020-06-04 787
AWS Certified Developer - Associate 2020-09-07 924
AWS Certified SysOps Administrator - Associate 2020-09-16 782
AWS Certified Solutions Architect - Professional 2020-11-13 789
AWS Certified DevOps Engineer - Professional 2020-11-20 818
AWS Certified Security - Specialty 2020-11-27 898
AWS Certified Machine Learning - Specialty 2021-03-06 913
AWS Certified Alexa Skill Builder - Specialty (Retired) 2021-03-07 896
AWS Certified Advanced Networking - Specialty 2021-03-15 793
AWS Certified Cloud Practitioner 2021-03-24 929
AWS Certified Database - Specialty 2021-03-27 794
AWS Certified Data Analytics - Specialty 2021-03-28 863

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資格取得件数推移
締め切り駆動というか、今月中に資格取っておくかーという気合が出たときに一気に取っていくような形ですね。3 月はせっかくなら All Certifications を、、という気持ちで頑張ってました。

資格試験は勉強すればするほど結果につながるので、新卒社員の方は大学の定期試験の延長みたいな気分で資格取得 RTA してみてはいかがでしょうか。

資格の勉強方法については以下の記事がおすすめです。小西さんの記事、情報の網羅っぷりがすごい!

fu3ak1.hatenablog.com tech.nri-net.com

まとめ

AWS はサービスの質・量ともに奥深いですが、その分学習リソースもたくさん用意されています。 モチベーションを保つ方法を工夫しつつ、効率的に学習していけば、短い期間でも AWS プロフェッショナルたちに肩を並べるための知識をつけることはできるんじゃないかなと思います。

AWS を使い始めたばかりの方も、1 年後には APN AWS Top Engineer に選ばれているかもしれません。この記事が、AWS の学習を進めていく上でのひとつの参考になれば幸いです。


明日はついに本ブログイベント最終日。
2021 APN Ambassador 上野さんの記事で締めくくります。お楽しみに!

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執筆者大嶽 直大

クラウドインフラエンジニアです。以前はお客様のデジタルマーケティング業務の支援をしていました。