高度試験9冠から見たAWS12冠

はじめまして。小林です。

「APN AWS Top Engineers/APN Ambassadors Week」の5日目を担当させていただきます。

あまり表舞台には顔出さないので「イラスト図解式 この一冊で全部わかるWeb技術の基本」の著者と言ったほうがわかる方が多いかもしれません。

技術的なことやAWS愛を語るのは他のメンバーの方が得意だと思うので、私は資格取得という観点を語ろうと思います。

タイトルでも触れていますが、私は2010年の入社以来、IPAの高度情報処理技術者試験を半年ごとに毎回受験していき2019年に全9区分を制覇しました。

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当時保持していたAWS認定は自分の業務範囲的に必要と感じていた下記3区分のみで、その時点では特にAWS認定を制覇しようという心意気は全くもっていませんでした。

  • AWS 認定 ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル(SAA)
  • AWS 認定 ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル(SAP)
  • AWS 認定 セキュリティ - 専門知識(SCS)

そんな私がなぜAWS認定12冠に興味を持って達成するに至ったかをお話ししたいと思います。

そもそもなぜ高度情報処理技術者試験制覇を目指したのか

まずはここからですよね。なぜ10年も半年ごとの受験を続けていたのか?

それは簡単に言うとキャラ作りでした。
(よく理由を聞かれてこう答えるんですが真面目に言ってます。)

もともと1つのことを極めるタイプではないので、何か自分に合った得意分野を探そうと思い立ち、会社で取得が奨められている情報処理技術者試験をとりあえずいろいろ受けてみようと思ったのが始まりでした。

結果、気付いた自分の得意分野とは「広く浅く概要を理解すること」そして「資格取得」でした(笑)

そこで、情報処理という分野での知識を広く身につけつつ、全区分の制覇することを目標に自分の特徴を作ろうとしたというわけです。

資格を取るメリット / デメリット

さて、資格をたくさん取って感じたメリット / デメリットを挙げてみます。

自信がつく

社内初の高度情報処理技術者試験制覇を達成し、ひとつの目標を達成した(社内で表彰もされた)ことで自信がつきました。

しかしそれ以上に、自信という意味では「正しい知識が身についていることが自覚できる」ということが資格取得の大きなメリットだと思います。

コミュニケーションにおいて優位に働く

資格を持っているということは先に書いたとおり、「その分野の正しい知識を有している」という証明でもあります。
なので、ある分野の資格を持っているとその分野の話は「有識者の意見」としてしっかり聞いてもらうことができます。

あと、そして持っている数が多いとそれ自体を話のネタとして使うことができるので、初めて顔を合わせる人(お客様だったり上司だったり)との会話のツカミに最適です。

知識のアップデートが大変

一方のデメリットですが、いろいろ知っていると思われるためあちこちからよく質問が飛んできます。
しかし、試験で満点を取っているわけでもないので、自分の知識が全面的に正しいとは限りません。
ゆえにちゃんと正しい情報を確認して回答しなければならない(そして古い知識は知らないうちに間違ったものになってることもある)ので、常に自分の知識が正しいかを振り返って確認し続ける必要があるということがあります。

そして持っている資格の数が多いとさらに大変です。

ただ、これは視点を変えると自分の知識のアップデートの機会が多いという意味で前向きに捉えることはできます。

なぜAWS12冠を目指したか

先に書いたとおり情報処理技術者試験を受け続けた目的は、幅広い知識を身に付けることと自分のキャラ付けでした。

資格取得のメリットは前述のとおりいろいろ感じていましたが、高度試験9冠となったことで自分のキャラ付けとしては一応できていたので(そして当時AWS認定12冠はすでに2人ほどいたので)、AWS認定については自分の使う分野だけでいいかなと思ってました。

ただ、必要な分野の知識を補完するつもりで試験対策を始めたところ、AWS認定におけるいくつかのメリットに気付きました。

AWSのベストプラクティスがわかる

どう構成するのが推奨されているのか、どういった使い方は適していないのかということが試験にダイレクトに出ます。

つまり、試験対策をすることで自然と正しいサービスの使い方が経験として身につくのです。

AWSの各サービスの利用シーンがわかる

AWSにおけるサービスはとても多くの種類があります。
触れることのないサービスもとても多いと思います。

しかし、それらも誰かに必要とされて提供されているサービスなので、それぞれに有効な利用シーンが存在するのです。

気にしなければ知ることはないですが、普段自分が関わらない分野(私の場合だと機会学習やデータアナリティクスあたり)の試験対策をすることで、普段使わないサービスについて具体的にどういった用途で使われているかを知ることができます。

これにどういったメリットがあるのかというと、自分が設計を行うときに利用シーンとサービスの組み合わせの知識が多いと、設計に組み込むサービスの選択肢が増えることになるのです。

受験料を会社で負担してくれる

これはネットコムの中での話ですが、割と重要なところです。

受験料が結構かかるので自腹だったらそもそも取ろうとしてなかったと思います。
(もともと受けなくていいかと思ってたし。)

逆に会社が負担してくれる環境下で自分のスキルアップを目指せるならば活用しない手は無いと思ったのが取得を始めた理由のひとつでもあります。

そして12冠へ

こういった観点から自分の普段関わらない分野の認定を受けるメリットを感じたため、全取得を目指す理由ができました。

その時点で11月半ば、全取得まであと9区分という状態でしたが、どうせなら「APN ALL AWS Certifications Engineers」に選出されることを目指そうと思い、3ヶ月で9区分を取得しました。

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当時は2週間に1回ぐらいのペースで受験し、FoundationalレベルとAssociateレベルの残り3区分は1日にまとめて受けたりとなかなか無茶なペースで受けていました(笑)

そしてここにも書きますが

知識のアップデートはやはり大変です。

情報処理技術者試験と違い、AWS認定の場合は3年ごとの再認定が必要となります。

そして数も多いしサービスのアップデートのスピードも早い。
常にAWSの情報に対するアンテナをはっておく必要があると思います。

これからAWS認定を取ろうと思っている人たちへ

いろいろ書きましたが、使わなくても「知っている」ということ、そして「正しい知識を有しているという証明」は自分にとっての大きな武器になります。

また、全区分制覇とまではいかなくとも複数の分野を学ぶことで技術者としての視野が大きく広がります。

たとえ合格できなかったとしても試験対策を通して学べることは多く、自分の力になります。
試験対策をしてみること自体がAWSを知るひとつの手段なのではないかと思えるほど実用性の高い資格だと思うので、興味があれば積極的にチャレンジする価値はあると思います。

資格を取るコツ

「コツ」と書いてしまいましたが、私が資格取得において心掛けていることがあります。

まず、落ちても気にしないこと。
私は持っている資格が多いせいか、「受けたら合格してくる」ように思われてるところがあるのですが、数を受けている分けっこう不合格の数も多いです。
単純に落ちても受かるまで受けに行っているだけで、いつか受かればいいやと割と軽い気持ちで受けています。

そして、楽しんでやること。
特に勉強が好きなわけではないのでできるだけ楽しんでできるようにやっています。 今回の12冠に関しても、メリットに気付けたからやる気を出せたというところもあり、まずは何かしら楽しみになるところを見つけることが大事だと思います。
この辺は落ちても気にせず、また受けに行くというところにつながっているのかと思います。

あとは、全制覇するにも細かな目標を立てること。
私の場合は、スペシャリティ系→プロフェッショナル系→残りという順で取るという目標を作り、ちょっとずつ達成感を得るようにしていました。
※なお、これは普通逆向きにやるべきだと思います。

まとめ

いろいろ書きましたが、AWS認定はAWSを使う立場から見ると結構面白いです。

情報処理技術者試験は一般論の話が多いのですが(これはこれで面白さはありますが)、AWS認定はまっすぐ使い方について問われるので、自分のAWSの使い方と対比させて考えることができるという特徴があります。
(こういう使い方のほうがいいのか!と試験中に気付いたりします。)

問題文に長々と構成が書かれてたりするのですが、基本的に正しい使い方が書かれているのでそれを見るだけでもAWS力が上がるのではないかと思います。

AWSをより知るための一歩としてみるのもよいのではないでしょうか。

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執筆者小林恭平

2021 APN ALL AWS Certifications Engineers & AWS Top Engineer
大阪で主にインフラのお仕事してます。
技術書もいくつか書いてます。

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