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    【改訂しました】「この一冊で全部わかるWeb技術の基本」が第2版となりました。

    どうも。小林です。
    なんとなく気になって社内の小林さんの数を数えたら7人いました。
    ネットコムの小林シェアは1%以上あるようです。

    さっそく本題です。

    こちらの書籍、みなさまご存知でしょうか?

    イラスト図解式 この一冊で全部わかるWeb技術の基本」は、2017年3月16日に発売され、発行部数は44,000部を超えています。
    電子版も発行されているので、発行部数以上に多くの方に読んでいただけていることになります。
    私が著者として初めて携わった書籍です。

    安定して売れ続けておりますが、古くなってきた情報もあるということで、このたび改訂版を出すことになりました。

    イラスト図解式 この一冊で全部わかるWeb技術の基本 第2版
    改訂版となる第2版は2024年6月28日発売です。7年間も経つと技術は格段に進化しています。
    Webの歴史や大まかな仕組みは変わらない一方、プロトコルのバージョンアップや表現方法の進化といった大きな変化も見られます。
    また、マスター/スレーブのような用語の置き換えが進んだのも近年の特徴的な動きでしょう。

    イラスト図解式 この一冊で全部わかるWeb技術の基本 第2版」ではそういった変化に追従し、読者の方々が新しくWebの世界に飛び込むための道標となるべく内容を再整理しています。

    書き直したところ

    まず大きな変更点ですが、フルカラーとなりました!
    図解が全体の半分を占める書籍ですので、格段に読みやすさがアップしたと思います。

    全ページちゃんとフルカラーです!

    そして解説内の表現を全体的に修正しています。
    具体的には、こういったものが挙げられます。

    • URL表記を"https://"表記に
    • 記載するソフトウェア、プログラミング言語の見直し
    • 用語の言い換えに対応

    URL表記を"https://"表記に

    今では多くのWebサイトが常時SSL化されています。
    本書もそういった時代に対応し、違和感のないように「文章内のURLを常時SSL化する」というこだわりの修正を行いました。

    記載するソフトウェア、言語の見直し

    Internet Explorerが廃止になったり、nginxがメジャーになったりと7年間で技術トレンドが変わりました。
    Web開発でよく使われるフレームワークも変わってきています。

    用語の言い換えに対応

    冒頭で書いた「マスター/スレーブのような用語の置き換え」が大きなものですが、Twitter→Xのようなサービス名の変更、ウェルノウンポート→システムポートといった呼称の変更もありました。

    新たに書いたところ

    新たな項目としては、こういった項目があります。

    • HTTP/3
    • プロキシサーバー
    • レンダリング方式
    • クラウドサービス

    今ではどれもWeb技術に触れるうえで関わりの深いものとなりましたね。

    改訂版を出してみた感想

    正直、改訂のお話を出版社さんからいただいたときは、HTTP/3やクラウドといった技術要素の追加ぐらいであまり変更点はないかなと思っていました。
    ですが、読み返してみると最初に目についたのは「Twitter」という単語。認証/認可やAPIの説明にSNSは非常に便利だったのですが、皆さんご存知のとおりTwitterは2023年7月に「X」に改称。さっそく広範囲に修正しないといけないところが見つかってしまいました…

    あと印象に残っているのは標準化団体の変遷です。W3CはHTMLなどいくつかの項目の策定から手を引いてWHATWGに後を任せているということを知り、標準化団体が現在どこなのかを調べ直すことになりました。

    用語の言い換えにも気を使いました。マスター/スレーブ、ブラックリスト/ホワイトリストなどは近年急速に言い換えが進みましたね。
    また、昔から慣れ親しんだ「ウェルノウンポート」という呼び名がいつの間にか変わっていたことには衝撃を受けました。ジェネレーションギャップというやつですね。

    という感じで、意外と修正点が多くて大変でした…
    とはいえ、自分の知識の刷新や新しい知見を得る機会になったのでとてもいい経験ができたと思います。

    ただいま予約受付中!
    Amazonでは「6/28にお届け」となっています。

    これからWebの学習を始める方はもちろん、「自分の知識の刷新」としても興味を持たれた方は是非とも手にとっていただければうれしいです。

    執筆者小林恭平

    2021-2024 APN ALL AWS Certifications Engineers
    2021-2023 AWS Top Engineer
    IPA13冠、AWS12冠(どちらも全区分)
    大阪で主にインフラのお仕事してます。
    技術書もいくつか書いてます。

    Twitter:@kobakoba09

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