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「AWS Certified Cloud Practitioner」、「Google Cloud Certified - Cloud Digital Leader」を受験した感想

はじめに

こんにちは。2024年入社の吉井です。 入社してから、AWSとGoogle Cloudの資格を1つずつ受けたので、受験した感想について記したいと思います。 私は経済学部卒で入社したので、バリバリの文系です。本記事では、文系・IT未経験の視点からもお伝えできればと思います。

今回私が受験したのは、「AWS Certified Cloud Practitioner」と「Google Cloud Certified - Cloud Digital Leader」の2つです。 本論に入る前に2つの資格ついて簡単にご説明します。 出典:Cloud Market Growth Stays Strong in Q2 While Amazon, Google and Oracle Nudge Higher | Synergy Research Group

AWS認定資格: Amazon社が手掛けるクラウドサービスの認定資格で、クラウド資格の中でも人気が高い資格です。それもそのはず、AWSのクラウド市場シェア率は32%で世界No1です(2024年Q2)。2025年3月現在、全部で12種類の認定資格があります。

Google Cloud認定資格: Google社が手掛けるクラウドサービスで、こちらもクラウド資格の中では人気があります。Google Cloudのクラウドシェア率は12%で、AWSほどのシェアはありませんが、AIや機械学習、データ分析といった部分に強みを持ち、近年シェアを伸ばしています。2025年3月現在、全部で12種類の認定資格があります。

今回私が受験した「AWS Certified Cloud Practitioner」と「Google Cloud Certified - Cloud Digital Leader」の認定資格は、それぞれの認定資格のなかで最もベーシックな資格で、クラウドサービスを広く浅く学ぶことができます。初めてクラウド資格を受験する方は、これらの資格から受けるとよいと思います。

受験したきっかけ

AWS Certified Cloud Practitioner: ネットコムに入社した3カ月目に全新入社員がAWS認定資格を受験することになっていたため、そのタイミングで受験しました。

Google Cloud Certified - Cloud Digital Leader: AWS以外にもクラウド系の資格があると知り、興味を持ったのがきっかけです。ネットコム社内にGoogle Cloud認定資格の全冠を目指して勉強している先輩がいたので、その方に色々と話を聞いて、受験を決めました。

試験勉強

AWS Certified Cloud Practitioner: 試験勉強の時間は、20時間~30時間ほどです。勉強開始から約2週間で合格できました。 メインで使用していた試験対策教材は、「Udemy【CLF-C02版】この問題だけで合格可能!AWS 認定クラウドプラクティショナー 模擬試験問題集(6回分390問)」と「AWS認定資格試験テキスト AWS認定クラウドプラクティショナー」の2つです。1度書籍の内容を読んだ後に、問題集を2,3周しました。Udemyの問題集は本番のテストよりも少し難しめなので、Udemyの問題集で合格点を取れれば、安心して大丈夫だと思います。

上記2つの教材で十分合格点は狙えるのですが、教材の中で、もう少し詳しく勉強したい部分や理解しづらい部分が出てきたときに、「図解 Amazon Web Servicesの仕組みとサービスがたった1日でよくわかる」と「AWSの基本・仕組み・重要用語が全部わかる教科書 (見るだけ図解)」の2つの教材を補助的に使って勉強していました。

Google Cloud Certified - Cloud Digital Leader: 試験勉強の時間は、30時間~40時間ほどです。勉強開始から約4週間で合格できました。 メインで使用していた試験対策教材は、「Udemy GCP:Google Cloud Digital Leader模擬試験問題集(6回分320問)」と「(模擬問題付き)徹底攻略 Google Cloud認定資格 Associate Cloud Engineer教科書」の2つです。AWS資格を受験した際と同様に、1度書籍の内容を読んだ後に、問題集を2,3周しました。 「Google Cloud Certified - Cloud Digital Leader」は、AIや機械学習の分野の出題が多いため、上記Udemyの問題集と書籍だけでは、少し不十分だと感じました。AIや機械学習の分野は「Google Cloudの公式ドキュメント」などで主に勉強しました。

勉強で苦労した部分とやりやすかった部分

私が実際に2つのクラウド資格を勉強をしてみて、苦労した部分とやりやすかった部分について述べたいと思います。

苦労した部分: 苦労した部分は、サービス内容の区別をつけることです。 データベースとストレージの分野と、クラウドコンピューティングとコンテナの分野は、サービス内容が似通っているため、しっかりと理解していないと得点につながりません。問題の選択肢も同じようなサービスが4つ並ぶので、問題集で間違えたものは不正解の選択肢も含めてすべて細かく調べて勉強しました。 ある程度仕組みが理解できるようになるまで、「なにがどう違うのかよくわからない」といった状態が続きましたが、少しづつ調べていくうちに次第にわかるようになりました。

やりやすかった部分: AWSやGoogle Cloudのクラウド資格は、高度なコーディング能力が試験で問われることはありません。クラウドの仕組みと、個々のサービスの役割とその違いについて理解することができれば、文系・IT未経験の私でも比較的勉強しやすいと感じました。資格取得という面だけ見れば、コーディング経験がほとんどないような文系・IT未経験の方でもとっつきやすいIT資格だと思います。

同じカテゴリで異なる系列の資格を受けるメリット

クラウド資格は一般的に、セキュリティ、ネットワーク、アーキテクトなどの分野ごとに資格が分かれていますが、AWSやGoogleCloudをはじめ、どの系列の資格も同じような区分になっています。つまり、一度仕組みを理解してしまえば、他のクラウド系の資格でその知識をほぼそのまま使えます。これが、同じ種類で異なる系列のクラウド資格を受けてみて感じたメリットです。

同系列の資格を一通り取得し、AWS全冠やGoogle Cloud全冠のように、それぞれの資格をコンプリートしていくのもよいですが、同じカテゴリで違う系列の試験を続けて受験すると、勉強しやすいといった面だけではなく、「サービス内容は似ているけど、機能面で少し違いがある」ことを発見できたりして面白い面もあります。このような資格取得のパターンもありかなと思いました。

受験後の感想

今回2つのクラウド資格を受験した感想ですが、 AWS資格の方が参考となる書籍などが多く、勉強しやすいです。一方で、Google Cloud資格はAWS資格と比較すると参考となる書籍などが少なく、勉強しづらいというのが私の印象です。 実際の試験は、AWS資格の方が問題文や選択肢が難しく、回答しづらい印象がありました。Google Cloud資格は比較的問題文や選択肢が分かりやすく、迷う問題が少なかったと感じました。

再受験の申し込み

AWS資格は1度目の試験で不合格になった後、すぐに再受験の申し込みができるのですが、Google Cloud資格は、1度目の試験で不合格になった後、申し込み不可の期間が2週間あるので、そこから申し込みをするとなると、少なくとも2, 3週間は空いてしまうというのが、注意点です。 私は「Google Cloud Certified - Cloud Digital Leader」の試験に一度落ちてしまったので、再受験しました。受験費用だけでなく、勉強期間もかかってしまうので、Google Cloud資格を受験する際は、1発で合格できるようにすることがおすすめです。

おわりに

ここまで、「AWS Certified Cloud Practitioner」と「Google Cloud Certified - Cloud Digital Leader」を受験して感じたポイントを書いてきましたが、いかがだったでしょうか。 これからクラウド認定資格の受験を考えている方の参考になれば幸いです。 ここまでお読みいただきありがとうございました!!