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日商簿記3級を取得するためにやったこと

はじめまして!1年目のすさ野です。

現在は主にJavaを使ったWebシステムの開発に携わっていて、壁にぶつかりながらも日々成長を実感しています。

私の担当しているWebシステム開発では会計や仕入などの知識が必要な場面もあります。

そこで今回、業務理解の一環で「日商簿記3級」の取得に挑戦することになりました。

そして無事合格することができたので、私なりの勉強方法とポイントをまとめたいと思います。

これから簿記3級の勉強を始めようとしている方や、簿記の資格に興味がある方の参考になれば幸いです。

簿記について

簿記とは

簿記を一言でまとめると、企業の財務状況を明らかにするものです。

簿記は、企業の経営活動を記録・計算・整理して、企業の経営成績と財政状態を明らかにする技能で、この習得度を測るのが、日商簿記検定試験です。

東京商工会議所検定サイト | 日商簿記検定とは | 日商簿記検定

簿記試験について

商工会議所によると、簿記試験は2024年11月17日(日)時点で2900万人以上が受験している人気試験です。

その中でも日商簿記3級は、経理や会計の基本的なスキルを身につけるための登竜門に位置づけされており、様々な資格の土台となっています。

商工会議所の簿記検定試験は、簿記の普及向上を通じて、企業経営の健全化と経済社会の発展に寄与することを目的として1954年から施行しています。

2024年11月17日(日)の試験で168回目となり、これまで2,900万人以上の方にご受験いただきました。

簿記 受験者データ | 商工会議所の検定試験

日商簿記3級の概要

  • 試験内容:主に仕訳、勘定記入、試算表の作成など、基本的な簿記の知識が問われます。

  • 試験形式:統一試験(年3回実施)とネット試験(随時実施)の2種類があります。どちらも100点満点中70点以上で合格です。

  • 受験料:3,300円(ネット試験の場合、別途事務手数料550円がかかります。)

  • 受験資格:誰でも受験可能です。

  • 問題構成

大問 出題分野 配点
1 仕訳問題 45点
2 帳簿記入・補助簿選択 20点
3 決算書作成問題 35点
  • 備考:試験には計算機能のみの電卓が持ち込みできます。(関数電卓は使用不可)

以下のサイトから試験の申し込みが可能です。まずは試験を申し込んでから勉強を始めましょう。

1か月きちんと勉強すれば大丈夫です。

↓↓↓統一試験はこちらです↓↓↓ www.kentei.ne.jp

↓↓↓ネット試験はこちらです↓↓↓ cbt-s.com

今回私はネット試験の方を受験したので、ネット試験における注意点なども後ほど共有します。

勉強方法

単語を知る

まずは参考書を読み込み、ざっくりで良いので以下の単語の意味を理解してください。

どの単語も普段聞き覚えのない言葉ばかりですが、理解してしまえばそこまで難しくないです。

  • 仕訳

  • 貸方・借方

  • 勘定科目

  • 損益計算書(P/L)・貸借対照表(B/S)

  • 財務諸表

これらを理解するだけで簿記というものが格段に理解しやすくなります。

ちなみに、以下は私が勉強の際に使用した参考書です。

TAC社が出版しており、図が多く初心者でも理解しやすいようにまとめられています。

tacpub.jp

tacpub.jp

仕訳を制する者は簿記を制す

これはかなり有名な言葉ですね。私自身、日商簿記3級を受験してみて「本当にそうだな。」と実感しています。

まずは、ひたすら仕訳をしましょう。片手間でできるので、隙間時間などで数をこなしていきましょう。

大問1は仕訳15問です。得点源なのでここで落とさないようにしましょう。

私は朝の通勤時間やちょっとした隙間時間に以下のアプリを使用して仕訳をひたすらこなしました。

apps.apple.com

帳簿記入は演習がカギ・補助簿選択は必須

大問2は帳簿記入や補助簿選択などが出題されます。

補助簿選択は比較的簡単で、得点源なので落とさないようにしましょう。

帳簿記入は出題の種類が多く、演習問題を解いていても得意分野・不得意分野が出来やすい分野です。 何が出題されても対応できるようにひたすら演習問題をこなしましょう。

決算書作成は電卓との協力プレイ

大問3は決算書作成です。 具体的には、決算整理後残高試算表・損益計算書(P/L)・貸借対照表(B/S)・財務諸表などの作成が出題されます。

ここまでくると計算量が多く、かなり計算が大変になります。

電卓の扱いに慣れていないと当日時間が足りなくなる可能性が高いです。 演習の時から、スピード感をもって問題を解くこと、電卓の操作に慣れておくことが大事です。

ネット試験を受けるうえでの心構え

私が実際に試験を受けてみて感じたことは、「思ったよりも時間が足りない」でした。

もう少し各大問の時間配分を意識して試験に臨めば良かったな、と思いました。

また、普段と違う環境だったり、PC操作に慣れていない、といったことからイレギュラーな事象が起こりやすいです。

不安な方は、模擬ネット試験などもあるようなので事前に解いておくことをお勧めします。

ネット試験では、選択肢をプルダウンメニューから選択する形式ですが、選択ミスが起こりやすいです。 必ず指差し確認を行ってミスを防ぎましょう。

最後に

いかがだったでしょうか。 この記事を読んで少しでも簿記の勉強に役立てていただけたら嬉しいです。

私自身、簿記の知識が身についたことで、業務における「設計」や「処理の流れ」などの理解がスムーズになったと感じています。

今回、業務理解の一環で取得しましたが、社会人として知っておいて損はない知識ばかりなので皆さんにもおすすめです。

私ですが、次は日商簿記2級にも挑戦してみようと考えています。

では次回、「日商簿記2級を取得するためにやったこと」編でお会いしましょう。