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2年目Webアプリエンジニアが新卒に向けて伝えたい目標設定と考え方の話

本記事は  WebアプリWeek   4日目の記事です。
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2年目Webアプリエンジニアが新卒に向けて伝えたい目標設定と考え方の話

はじめまして。WebアプリWeek4日目を担当します2年目の近藤です。

今回はすこし趣向を変えましてWebアプリの技術的なブログではなく、Webアプリエンジニアとして新卒入社した私が実行してきた大切な考え方についてお伝えしようと思います。

そのため本記事では、

  • IT業界に就職しようと考えている学生の方

  • エンジニアとして新卒入社した新人の方

  • 新人技術者としてどう突き進めば良いか不安に思っている方

を対象にして書いていきます。

新人エンジニアとしてのマインドセット

新人エンジニアマインドセット

まずはじめに私が新人として先輩達と自分を見比べて感じてしまう、当たり前だけどなかなか抜けないマインドについてお伝えします。

もしあなたが新人エンジニアで、「迷惑をかけないように技術力をあげなくちゃ...」と考えているのであれば、その考えは今すぐに取っ払いましょう!ということです。

そもそもの話、初心者が技術を少し上げたところでその道を十数年歩んできた先輩にはかなわないことが普通。

私も最初のころは「迷惑をかけない」という非常に抽象的な考えを頭に入れたが故に、数多く失敗してきました。もう迷惑かけっぱなし状態。

この陥りがちな考えの悪いところは、

  • 「迷惑」という人によって具体性が変わる定性的な言葉

  • 技術レベルが低い人間が高い人間にかなうはずがない現実

  • そもそも新人というだけで教育コストの面で迷惑をかけている避けられない罠

にあると考えています。むしろ迷惑をかけた後にリカバリできる力を付ける方がよっぽど大事です。

最初のころはどうしても盲目的になりがちなので仕方ない部分はありますが、「新人なんて居るだけで大変なものだ」というマインドを持てば少しは気持ちが楽になります(笑)。

これらを踏まえたうえで、実際に私が新人エンジニアとして決めた目標とその設定方法についてお伝えしようと思います。

なぜ目標設定が重要なのか

なぜ目標設定が重要なのか

エンジニアとしてまず初めにすべきことが、技術の勉強でもスキルアップでもなく目標設定だと考えています。

とくに新人という立場で設定する目標は、のちのち大きな力を発揮していくからです。

自身の目標を設定することで、

  • 目標から逆算することで取るべきアクションが明瞭になる

  • 適切なアクションを取れることにより成果に繋がりやすくなる

  • モチベーションの維持に繋がる

といった好循環が生まれます。

その逆で、不適切な目標を設定してしまうとエンジニア人生の道に迷ってしまい挫折してしまうかもしれません。

それほどまでに重要なものだと考えており、私は「人生の羅針盤」とよく口にしています(笑)。

この羅針盤を作ったら、あとはメンテナンス(見直し)をしつつ歩んでいくだけです。

ここからは私が実際に行った目標の決め方を紹介していきたいと思います。

目標の決め方(近藤の場合)

なにからすればよいか迷ってしまう目標の決め方ですが、私の場合は「なりたい姿を具体的に、定量的に定義する」ところからはじめました。

「なりたい姿=ゴール」として捉えることで、長期・中期・短期目標を逆算して設定できるようになります。

▼(例)近藤の場合 ---------

(なりたい姿): システム関連の技術力・マネジメントスキル・クリエイティブの3つの柱を基軸として、5~7人程度のメンバをまとめられるマネージャ(ディレクタ)

(長期目標 : なりたい姿になるために何が必要か): PM資格の取得、提案力、交渉力、技術力(バックエンド、フロントエンド)、決断できる知識と経験など。

(中期目標 : 長期目標を達成するために必要なものは何か): 応用情報の取得、コードレビューができるほどの技術力、開発リーダの経験など。

(短期目標 : 中期目標を達成するために必要なものは何か): 基本情報の取得、基礎的な開発力、トラブルシューティング力、明瞭なホウレンソウ、商品理解など。


このような感じでなりたい姿を決めたあと、そこから必要なものをざっと洗い出して細かく定義していきます。

「コードレビューが出来るほどの技術力」とはどういったレベルなのか。明瞭なホウレンソウとはどういったものなのか。など。

各目標フェーズで書き出した要素それぞれを自分で定義していくことで、いま何をすべきなのかが明確になり行動に移しやすくなります。

たとえば私は、「明瞭なホウレンソウ」について考えたときにコンサルタントの話す技術について着目しました。

自分よりはるかに賢い人たちが用いている話し方を真似していけば良いと考えたので、参考になる書籍を買って即実践。このような感じで自分が設定したゴールに近づくために必要な要素を1つ1つ身に着けていきました。

ちなみに購入した書籍は「コンサル一年目が学ぶこと」という本です。(超オススメ)

コンサル一年目が学ぶこと

コンサル一年目が学ぶこと

  • 作者:大石哲之
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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目標定義で失敗したこと

目標定義で失敗したこと

なりたい姿を決めた後、何をしていくか具体的に言語化して落とし込んでいきましたが、意外と難しくてはじめのころはなかなか決められずにいました。

その中で特に躓いてしまった部分に「何をするか。やっていくべき行動」から決めてしまったということがありました。

  • 簡単なアプリを1つ開発する

  • 〇〇の手順書を分かりやすく修正・加筆する

  • 開発チケットを下期で10枚は消化する

というような、よくある目標を設定してしまいがちですがこれこそが失敗しやすい典型的な例でした。

「開発チケットを10枚消化する」を取り上げて考えると、なぜ10枚消化したいのか、Whyの部分が無く自分がどうありたいかという理想が抜け落ちてしまっています。

ここで必要なのは行動した先に何を得たいのかという点ですよね。10枚消化してチームに貢献したいのか、商品知識を深めていきたいのか、開発力を上げたいのか。

目標と目的を逆に考えてしまう陥りがちな失敗です。なので最初になりたい姿から決めたほうが軸がぶれず、行動も最適化しやすくなります。

目標なき目的は失敗するので、新人の方はこのことを念頭に置いて考えてみてください。

まとめ

2年目Webアプリエンジニアとして、新人技術者やエンジニア業界に進もうと考えている学生の方に伝えたいマインドの持ち方と目標設定の方法をお伝えしました。

本記事を書いてみて「これって当たり前じゃん」というようなことも、最初のころは何も出来ていなかったんだなと思うと恥ずかしい限りです...。

逆にいえば右も左も分かっていない状態から始めた私でもエンジニアとして活動出来ているので、新人の方でもしっかりと目標と目的を持って突き進めば大丈夫です!

Webアプリweek中で技術以外のお話となってしまいましたが、アプリエンジニアとして大切にしてきたことをお伝えしました。

まだまだ私も駆け出しなのでもっとレベルアップできるよう精進していきます!

執筆者 近藤 : 2年目の駆け出しWebアプリエンジニア