小西秀和です。「APN AWS Top Engineers/APN Ambassadors Week」の2日目は私が記事を書かせていただきました。
このWeek企画のきっかけでもあるAWS ALL Certifications Engineer(旧称:APN ALL AWS Certifications Engineer)、AWS Top Engineer(旧称:APN AWS Top Engineer)の表彰ですが、選出されるためには評価の加点となるAWS認定の取得とブログ・書籍・登壇などのアウトプットが求められます。
こうしたアウトプットには元となるインプットが必要で、そのインプットの効率化には大量にあるAWS関連資料の検索方法を工夫することも重要な要素です。
今回、このような表彰までの活動を振り返るいい機会を頂いたので、これまでの自己流のAWS関連資料の検索方法について整理し、その内容をここでのアウトプットとしたいと思います。
早速、結論から書くと私の場合は各AWS関連資料毎に次の表のような検索方法を使用していました。
AWS関連資料の検索方法
検索対象のAWS関連資料 | 検索方法 |
---|---|
Amazon Web Services(AWS) ※全体検索 |
<ネイティブ検索> Amazon Web Services(AWS)ページ上部の検索欄で検索(AWSサイト内検索) <Google検索> Google検索(AWS全体検索)のURL指定に続けて+[スペース]+キーワード検索 ※「 aws.amazon.com 」ドメインが含まれるページを横断的に検索できます。 |
AWSドキュメント | <ネイティブ検索> AWSドキュメントページ上部の検索欄で検索(AWSサイト内検索) <Google検索> Google検索(AWSドキュメント)のURL指定に続けて+[スペース]+キーワード検索 <PDFローカル検索> 必要なPDFファイルを全て1つのディレクトリにダウンロードして、Acrobat Reader DCの高度な検索で検索 |
AWS Blog(英語版) | <ネイティブ検索> AWS Blog(英語版)ページ(画面最下部で言語を「English」に指定後アクセス)の検索欄で検索 <Google検索> Google検索(AWS Blog 英語版)のURL指定に続けて+[スペース]+キーワード検索 <AWS Stash検索> AWS Stashで「Content」に「AWS Blog」を指定してキーワード検索 |
AWS Blog(日本語版) | <ネイティブ検索> AWS Blog(日本語版)ページ上部の検索欄で検索(AWSサイト内検索) <Google検索> Google検索(AWS Blog 日本語版)のURL指定に続けて+[スペース]+キーワード検索 ※AWS Blog(英語版)に対応する日本語記事を検索する場合はURLのうち記事名に該当する部分で検索してみる。 例) 英語版: https://aws.amazon.com/blogs/machine-learning/machine-learning-best-practices-in-financial-services/ ↓ 「machine-learning-best-practices-in-financial-services」で検索 日本語版: https://aws.amazon.com/jp/blogs/news/machine-learning-machine-learning-best-practices-in-financial-services/ |
AWSサービス別資料 | <ネイティブ検索> 不可(AWSサービス別資料ページ上部の検索欄はAWSサイト内検索のようなので、別ドメインのAWSサービス別資料は出てこない) <Google検索> Google検索(AWSサービス別資料)のようにPDF資料のURL指定+キーワード検索 <PDFローカル検索> 必要なPDFファイルを全て1つのディレクトリにダウンロードして、Acrobat Reader DCの高度な検索で検索 ※AWSサービス別資料はSlideShareもあるのですが、SlideShareの検索は特定のアカウントやキーワードでの絞り込みが期待通りにならないことが多かったため、あまり検索目的では使用していませんでした。むしろ、Google検索(SlideShare)のように目的のアカウントで絞ってググることの方が多かったです。 |
AWSナレッジセンター | <ネイティブ検索> AWSナレッジセンターページ上部の検索欄で検索(AWSサイト内検索) ※AWSナレッジセンターのページはタイトルのリンク一覧になっているので、記事内容を検索しないタイトル検索だけならブラウザのページ内検索で検索できる <Google検索> Google検索(AWSナレッジセンター)のURL指定に続けて+[スペース]+キーワード検索 |
よくある質問 | <ネイティブ検索> よくある質問ページ上部の検索欄で検索(AWSサイト内検索) <Google検索> Google検索(よくある質問)のようにURL指定+「inurl:faqs」に続けて+[スペース]+キーワード検索 |
AWSワークショップ | <ネイティブ検索> AWSワークショップページ上部の検索欄で検索(※日本語のワークショップ資料は存在するが、本記事執筆時点で日本語非対応) <Google検索> Google検索(AWSワークショップ)のURL指定に続けて+[スペース]+キーワード検索 ※日本語のワークショップはキーワードに「ようこそ」を入力して検索すると見つけやすいです。 |
AWSソリューション実装 | <ネイティブ検索> AWSソリューション実装ページの検索機能で検索(AWSサイトで設定した言語でタイトル検索等が可能) <Google検索> Google検索(AWSソリューション実装)のURL指定に続けて+[スペース]+キーワード検索 ※一部のAWSソリューション実装資料は他のURLへリダイレクトしているため、AWSソリューション実装記事内をキーワード検索する場合以外はネイティブ検索を推奨。 <AWS Stash検索> AWS Stashで「Content」に「AWS Solution」を指定してキーワード検索 |
AWSホワイトペーパーとガイド (アーキテクチャ図含む) |
<ネイティブ検索> AWSホワイトペーパーとガイド(アーキテクチャ図含む)ページの検索機能で検索(AWSサイトで設定した言語でタイトル検索等が可能) <Google検索> Google検索(AWSホワイトペーパーとガイド)のURL指定に続けて+[スペース]+キーワード検索 Google検索(アーキテクチャ図)のURL指定に続けて+[スペース]+キーワード検索 <AWS Stash検索> AWS Stashで「Content」に「AWS Whitepaper」を指定してキーワード検索 |
AWS Events Content (re:Invent・AWS Summitsなど) |
<ネイティブ検索> AWS Events Contentページの検索機能で検索(※本記事執筆時点で日本語非対応。) <Google検索> Google検索(re:Invent資料)のURL指定に続けて+[スペース]+キーワード検索 Google検索(AWS Summits資料)のURL指定に続けて+[スペース]+キーワード検索 ※日本開催のAWSイベント資料の一部は次のように検索できます。 Google検索(日本のAWSイベント資料)のURL指定に続けて+[スペース]+キーワード検索 <AWS Stash検索> AWS Stashで「Content」に「Slides」を指定してキーワード検索 |
ハンズオンチュートリアル | <ネイティブ検索> ハンズオンチュートリアルページ上部の検索欄で検索(AWSサイトで設定した言語でタイトル検索等が可能) <Google検索> Google検索(ハンズオン)のURL指定に続けて+[スペース]+キーワード検索 ※一部のハンズオンはAWSドキュメントやその他のURLを参照したり、「動画」はAWSトレーニング内にあったりするため、ハンズオン記事内をキーワード検索する場合以外はネイティブ検索を推奨。 |
<ネイティブ検索>について
上記の表で<ネイティブ検索>としているものはAWSが提供している検索機能のことです。
AWSのネイティブ検索は「AWSワークショップ」「AWSソリューション実装」「AWSホワイトペーパーとガイド」「AWS Events Content」「ハンズオンチュートリアル」といったそれぞれのコンテンツに特化した検索機能をもつもの以外(主にページ上部の検索欄)は「aws.amazon.com
」ドメイン内のサイト全体検索のように動作するようです。
そのため、資料タイプやAWSサービスで絞り込みたい場合にはキーワードの工夫が必要で、特に「AWSサービス別資料」など資料の掲載ドメインが異なる場合は期待した内容の記事が出てこないこともあります。
一方でネイティブ検索のため、新しいページが検索対象としてインデックスされるまでのタイムラグは少ないはずなので、AWSサイト内全体をキーワードでウォッチする場合などに向いていると思います。
<Google検索>について
<ネイティブ検索>で期待した内容の記事にたどり着けない場合などにとりあえずググってみるGoogle検索のことです。
古典的な方法ですが検索欄で次のように入力することで検索したいドメインやURLをある程度固定できます。
site:<検索対象のURL><スペース><検索キーワード>
前述の「AWS関連資料の検索方法」の表にある各資料毎のGoogle検索クエリをブックマークしておくと対象の資料内検索をすぐに始めることができます。これ以外にも頻繁に検索するサイト・資料のドメインやURLの一部をブックマーク化しておくと非常に便利です。
一方で新しいページはインデックスされるまで検索結果として表示されない点を考慮する必要があります。
<AWS Stash検索>について
<AWS Stash検索>はAWS Stashを使用した検索のことです。
AWS StashはAWS非公式サービスですが、AWS Blog、AWS Quick Start、AWS Solution、AWS Tech Talk、AWS Whitepaper、GitHub、New Release、Reddit、Slides、This is My Architecture、VideoといったAWS公式コンテンツを一括キーワード検索できます。資料の発行年、イベントの開催年を指定して検索する場合に便利です。
一方で検索可能なコンテンツにAWSドキュメントなど含まれてないものもあり、検索可能な言語は英語のみとなっています。
<PDFローカル検索>について
<PDFローカル検索>はAcrobat Reader DCなどで「高度な検索」をすることで、1つのディレクトリにダウンロードした複数のPDFファイルに対して全文検索する方法のことです。
主に「AWSサービス別資料」や「AWSドキュメント」などPDFファイルでダウンロードできる資料でオフライン検索をしたい場合に有効です。
一方で多くのPDFファイルをダウンロードするのは手間と時間がかかるため、必要なカテゴリーに絞ってダウンロードするか、スクリプトなどで対象ダウンロードURLを抽出してまとめてダウンロードするなど工夫が必要です。特に資料やドキュメントの内容が更新された際に最新版のPDFを再ダウンロードするのは結構手間がかかります。
私は特にSpecialtyレベルのAWS認定で用語の概念について複数のPDFファイルを横断的に調べる場合などに使用していました。
最も使用頻度が高かった検索方法
色々書きましたが、結局のところGoogle検索が一番使用頻度が高かったです。
特にブログや書籍を書く際に探したい用語、サービスの違い・比較、「ユースケース」「セキュリティ」「ベストプラクティス」「トラブルシューティング」といった概念などをドキュメントやブログといった特定の資料ドメイン・URLに絞った上で検索する場合によく使用しました。
AWS認定でもSpecialtyレベル以外のものは学習するAWSサービスの範囲も広く、随時更新されていく「AWSサービス別資料」や「AWSドキュメント」のPDFを全て都度ダウンロードするのは手間だったため、主に復習の際にドメイン・URL固定でキーワードをGoogle検索していました。
まとめ
今回は今までの振り返りも踏まえて、自己流のAWS関連資料の検索方法についてまとめました。
何か革新的なキラー検索メソッドがあったらよかったのですが(私が知らないだけかもしれない)、十年前と変わらないGoogle検索メソッドが今も活躍しています。
また、インプットする情報源へのアプローチは情報検索などのPull的なものに加えて、新しい情報に早く気付けるようにするPush的なものもあるので、そちらも自分なりの工夫をしてみるのも面白いでしょう。
今後も効率的なインプット方法を模索しながら、継続的なアウトプットにつなげていきたいと思います。
次回は、志水さんの記事へと続きます。どうぞご期待下さい!