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    インストラクターとして、将来苦労してほしくないなって

    本記事は  インストラクターウィーク  5日目の記事です。
    👩‍🏫  4日目  ▶▶ 本記事 ▶▶  6日目  👨‍🏫

    おはこんハロチャオ~! ポケモントレーナーの舟川です。
    仕事では末端のフロントエンドエンジニアをしています。最新技術の荒波に揉まれ、毎日息継ぎで精一杯です。

    さて、インストラクターウィークということで、新人教育がテーマです。
    私が担当した新人(以降Sさん)はフロントエンドエンジニア志望でした。私はディレクター志望からエンジニア職になった人なので完全に一致しているというわけではないのですが、新人の頃から勉強してエンジニアになった経験を活かせれば良いなと考えておりました。

    私からは、「Sさんにどういう人になってほしいと思っていたか」「Sさんに何を経験してほしかったか」という2点お話させていただこうと思います。普遍的な話ではないかもしれませんが、何かの参考になれば幸いです。

    Sさんにどういう人になって欲しいと思っていたか

    ものすごく漠然とした考えではありますが、まず念頭に「将来苦労して欲しくないな」と考えていました。
    今この瞬間の大変さを避けてほしいという意図ではなく、壁に当たった時に引っかかっている時間が少しでも短くなるように、そんな願いです。
    そのために、大きく下記目標を立てました。

    • 自走出来る人になって欲しい
    • 人から信頼される人になって欲しい

    自走出来る人になって欲しい

    まず、自分で考えて動き出せる人になって欲しいなと思っていました。 エンジニアに限らずだとは思いますが、仕事は未知/勉強の連続です。手が止まる瞬間は数え切れません。 分からないことが多ければ多いほど凹みます。胃が痛くなります。「やってられるかー!」ってパソコン投げそうになります。

    その状況を打破するために必要なのは「調べる力」です。 仮説を立てて、検索欄に打ち込んで、どんな結果が返ってくるのか。そこに書いてある内容はどういうものなのか。検索結果が読み解けないなら更に調べて、と繰り返す必要があります。 書いてるだけで胃が痛くなってきました。でも仕事とは、エンジニアとはそういうものだと思います。

    こう書いていくと、調べること自体が辛いのでは、と思われるかもしれません。 調べる前が一番辛いです。前が見えない時間が一番辛いです。なので、その時間を出来る限り短く、自分で走り出せる人間になって欲しいなと思っていました。

    人から信頼される人になって欲しい

    仕事は一人でするものではありません。チームメンバーが居て、そのチームを管理している上長が居て、そしてお客様がいます。 挨拶をする。時間を守る。報告をする。誰にでも出来ること、でも忘れがちなこと。そういう当たり前のことを大事に積み上げて、人から信頼される人になって欲しいと考えていました。

    特に報告に関しては、怠ると自分の首を絞めることになってしまうということもあり、かなり厳しくしていました。 今となっては、そこまで厳しくなくても良かったかもしれない……と思わないこともないです。環境に恵まれ、同部に所属している方々が優しくしてくださっていたので、優しさ成分プラマイゼロだと信じることにします。

    Sさんに何を経験して欲しかったか

    私の考えていたことは先述した通りですが、社会人/エンジニア1年生として経験をしておいて欲しいと考えていたことがいくつかあります。 1年生だからこそ経験出来ること、私がサポートに入る前提だから今のうちにやっておいて欲しかったことも含めて、3つ抜粋です。

    • 理解出来ないものの調べ方を知る
    • 自分で1画面作ってみる
    • 庶務で沢山の経験を積む

    理解出来ないものの調べ方を知る

    「自走出来る人になって欲しい」の中にも書かせていただきましたが、調べる力を養わないといけないと思っていました。 私が新人だった頃は「これをなんと呼ぶのかも分からない」という状況に陥りがちでした。これ結構どころじゃないくらい困ります。

    Sさんも同じ壁に当たって私によく質問をしてくれていましたが、私自身が検索結果になるのは望ましくないと考えていました。(レビューについては私からの指摘なので、質問があれば私が全て説明するべきです。そこを間違えると結構やばいことになるので注意)

    「こういう風に検索したら何か出てくると思うから調べてみて」と伝えることや、近しいワードだけ伝えてみることを徹底して、「調べた結果、得られたものがあった」という状況を作ることを常に意識していました。

    余談ですが、最近SさんはAIにワードを出させることでヒントを得て、そこから自分で調べるという手段を取るそうです。賢いなって思いました。いやほんとに、見習います。私は嬉しいです。

    自分で1画面作ってみる

    フロントエンドエンジニアの第1歩。ここで経験して欲しかったのは、パーツを作ってもらうのではなく、1画面作ってもらうという工程です。

    人が作ったものを途中からではなく、Sさん自身に作り始めてもらうことには、想像以上のハードルがあります。 作る側にも精神的ハードルがあり、見る側にも細かすぎるレビューをする覚悟が必要です。1行ごとに入るレビューにSさんの心が折れてしまうかもしれないと、ケアになっているのか分からないケアをしながら進めたのは良い思い出です。

    その後はパーツ作成や、既存処理の修正、新規画面作成など幅広く経験してもらいました。とにかく、自分が作ったものが動いている、画面に表示されている。自分が作った、出来たという実感を多く掴んで欲しい1年でした。

    庶務で沢山の経験を積む

    電話対応、議事録作成、機器管理、飲み会幹事etc…
    やらなくて済むならとても楽だけど、出来るようになっておいて損はないし、今じゃないと失敗出来ないシリーズです。

    人と関わる仕事をとか、議事録を作ることで案件理解をするだとか、そういう考えも勿論ありますが、今じゃないと失敗出来ないので1年目に絶対やって欲しいと思ってました。 コロナ禍だったので飲み会なかったけど。

    終わりに

    雑多な文章になってしまった気がします、お目汚し失礼しました。

    こう在って欲しい、そのためにこういう経験を、という考えは今見返すと傲慢だなあと思ったりもします。 それでも、自走出来るようにフォローすること、自分で出来ていると実感させること。そして、出来たことは出来てると褒めること、指摘は出来る限り細かく意図まで記載すること。これが少しでも、今の苦労を軽減することの役に立っていれば嬉しい限りです。

    大半が自分語りのようになってしまいましたが、ブログってそういうものだということにしておきます。
    ありがとうございました。