
こんにちは!もう梅の季節ですね。公園で子供たちと遊びながら、気づかれないようにこっそり梅の香りを楽しんでる志水です。子供と遊ぶタスクと大人の嗜みを同時にこなす、AIエージェントのような並列実行を日々実践しています。
はじめに
先日、「AWSではじめるMCP実践ガイド」を著者の森田さんより献本いただきました。ありがとうございます。本日2026年2月26日が発売日ということで、せっかくなら発売日当日にブログを出したいと思い、読んでみた感想を書きます。

Claude Codeは毎日使っているし、MCPサーバーも試したことはある。でも「プリミティブって何種類あるんだっけ?」「OAuthまわりって実装でどう書くの?」という問いに自信を持って答えられるかというと怪しい。そんな状態で読み始めた一冊でした。
本書の概要
MCP(Model Context Protocol)をAWSで活用するための実践ガイドです。アーキテクチャの解説から始まり、AWSのMCP対応サービス紹介、ハンズオン実装、実運用まで6章構成でまとまっています。
理論→カタログ→ハンズオン→実運用という流れが一冊に収まっていて、MCPをAWSで実用するまでの道筋を通しで掴める構成になっています。
本書の構成と特徴
- 第1章:MCPとは
- 第2章:MCPのアーキテクチャ
- 第3章:AWSデベロッパー向けMCP対応製品とサービス
- 第4章:MCPを触ってみよう
- 第5章:AWSとMCPによる実践アプリケーション開発
- 第6章:MCPの実運用に向けて
- 付録:ハンズオン環境構築
良いと感じたポイント
プリミティブの説明が丁寧だった(第2章)
アーキテクチャの章は概念の羅列になりがちで、読み飛ばしたくなることが多いです。ただこの本は違いました。サーバー・クライアント・ホストの関係性を整理したうえで、リクエストのシーケンスまで図解されています。「誰が誰に何を送るのか」が追えるので、読みながら自分の実装イメージと照合できます。
特に印象的だったのがプリミティブの説明です。Prompts・Resources・Toolsは使ったことがある人でも、Sampling・Roots・Elicitationはあまり意識していないかもしれません。自分はそうでした。「今MCPを使わずに実装している機能をMCP化するとしたら、どのプリミティブを使えばいいか」という視点で読み進めると、自然と整理されながら頭に入ってきました。
MCP-MCPがMinecraftだった(第3章)
Kiro、Amazon Q Developer IDE、Claude Code、Clineと真面目なツールが続いていたのに、章末に突然「MCP-MCP」というアプリが登場して、読んでみたらMinecraftと連携するサンプルアプリでした。そのギャップで思わず笑いました。技術書にこういう遊び心があるのは好きです。
MCPを学ぶためのMCPサーバーというメタ構造(第4章)
ハンズオンの章で一番面白かったのが、MCPを学ぶためのMCPサーバーが紹介されている点です。MCPを学ぶためにMCPを使うという構造がなんともメタ的で笑えました。
技術的な発見も多く、通信方式をstdioからStreamable HTTPに切り替えるのにたった1行追加するだけでいい、というのは驚きました。CLIの出力にRichライブラリを使っているコードも登場していて、AIエージェントのCLIと相性が良さそうで個人的にそのまま参考にしたくなりました。Claude Codeのプロンプト補完からEnterで実行する操作の流れも丁寧に説明されていて、普段の使い方の勉強にもなります。
MCPサーバーを「使う」視点でのアプリ開発(第5章)
第4章がMCPサーバーを「作る」章だとすると、第5章は「使う」章です。MCPサーバーを組み込んだAIエージェントアプリケーションを実際に構築する内容で、コードの量がかなりあります。「本を読み終えたらそのまま動かせる」という状態に近く、入門として最適だと感じました。
MCPサーバーを使いたくなるユースケースをかなり幅広くカバーしていて、「自分が作りたいものに近い例がどこかにある」という安心感があります。
エージェントを評価することでMCPも評価できる(第6章)
LLM-as-a-Judgeを使ったエージェント評価はよく聞く話ですが、この章で気づいたのは「MCPを利用したAIエージェントを評価することで、MCPサーバー自体の良し悪しも間接的に見えてくる」という視点でした。エージェントの評価とMCPの評価が結びつく、というのはハッとした点です。
こんな人におすすめ
「MCPをなんとなく使っているが、プリミティブや認証の話になると自信がない」というAWSエンジニアに向いています。Claude CodeやClineをすでに使っていて、次は自分でMCPサーバーを作ってみたい、という段階の人にちょうどいいレベル感です。
逆に、AWSは使ったことがあるけどMCPもClaude Codeも全く触ったことがない、という状態だとハンズオンの章でかなり詰まると思います。
まとめ
MCPをちゃんと理解したいと思っていたタイミングで読めた一冊でした。プリミティブの整理からハンズオンのコードの豊富さ、評価の視点まで、MCPをAWSで実用する流れがひと通り掴めます。
「なんとなく動かしているが、ちゃんと理解したい」という状態から一歩進みたい人に届いてほしい本です。是非手に取ってみてください。
