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プレゼンを苦手から得意に!プレゼンが怖くなくなるプチテクニック集

本記事は  【PM/ディレクターウィーク】  2日目の記事です。
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こんにちは。ディレクターの西田です。

Web業界で働いていると、一度はプレゼンテーションという壁が目の前に現れたことがあるのではないでしょうか。
大人数の前で話す大きなコンペのプレゼンもあれば、作成したデザインをクライアントにレビューする軽いプレゼンまで、さまざまなご提案機会があるかと思います。

プレゼン大得意!!!って方は、そんなに多くないと思います。
「今度初めてプレゼンする…どうしよう…」
「苦手でできればやりたくない…」
そう不安に思っている方に向けて、これまで数々のプレゼンを行ってきた私から「ここ押さえればきっと大丈夫だよ!」っていうポイントをご紹介します。
あくまで私がやってきたこと、思っていることなので、ご自身に合いそうなものだけ参考にしてくださいね。

※こちらの記事はプレゼン資料の作り方については言及していません。
 話し方についての記事になりますので、その前提で読み進めてください。


まさかやってないよね?プレゼンにおけるNG行動


まずは「こうやろう」の前に「これはやらないで」をお話します。

・資料に書いてることを「読む」

例えばこういうページがあった場合、全部読んでませんか?

「新しいサイトのコンセプトは【暇な時間に眺めたくなり、眺めていると必ず旅したくなる♡女性のための旅行サイト】です。
このコンセプトを叶えるためのポイントは、
①各土地の美しさや楽しさをダイレクトに訴えるため、写真メインのデザインに
②ユーザーの属性や好みに合わせてパーソナライズされた情報を掲出
③何度もサイトに訪れたくなるようユーザー同士のコミュニティ機能を実装
です」



絶対やめてーーー!
聞き手はおそらく①の「写真メイン…」あたりで「このひと全部読む気だ…」と天を仰ぎますw
だいたいの方はこの資料を見た数秒で「ポイントが3つあるんだ」「内容は…なるほど」と、捉えることができるでしょう。
それをわざわざ読み上げるのは、聞き手に退屈を与えるだけです。


・行き当たりばったりプレゼン


「もう慣れてるし」とぶっつけ本番でプレゼンに臨んでいるそこのあなた。
なめすぎーーー!

練習しよーーーー!!!
1度でも自分でリハーサルすると、資料そのもののおかしな点に気づけたり、話しづらいポイントに気づけたり、また与えられている時間内にちゃんとプレゼンが終わるかもわかります。
かかる時間を把握できていれば、プレゼン前に「30分ご説明、そのあと10分質疑応答にします」といった案内もできてGOODですね。


慣れてない方がまずやってみるといい事

とにかく「台本を書く!」です。
資料をぱっと見ただけで言いたいことを相手に超スムーズに伝えられる方は天才です。
我々凡人(一緒にしてごめん)は、一回台本を書いてみましょう。台本があるだけで本当に心が軽くなります!
パワポのノート枠でも、メモ帳でも、なんでもいいです。

たとえば先ほど出てきたこのページだったらこんな台本でしょうか。


【台本】
「新しいサイトのコンセプトは(強調→)暇な時間に眺めたくなり、眺めていると必ず旅したくなる♡女性のための旅行サイト にしたいと考えています。
え、必ず旅行したくなる?そんなことできるの?と思われるかもしれませんが(笑)、このコンセプトを叶えるためのポイントも3つ!しっかり考えておりますので、今からひとつずつお話させてください!」


このとおりに読むだけなら、プレゼンが怖くなくなりませんか?
資料を読むのはNGですが、台本を読むのは全然OKです!
「台本書くのめんどくさいじゃん」って思われるかもしれませんが、事前準備もせず「本番大丈夫かな…」って不安でご飯も喉を通らない方がめんどくさくない!?
冷静な状態で言いたいことをまとめておけて、不安もなくせて、プレゼンの質もぐっとあがります。いい事しかない!
やった事ない方がいたら本当にやってみてほしいです。おすすめ。

台本を書く際&読む際のコツ

台本を読むだけでいいならできそう!と安心したのも束の間。どうしても”読んでる感”が出てしまい、聞き手に感情が伝わらなくなりがちです。
そこで、使える小技をご紹介します。

・たまに(笑)とか、ビックリマークを入れる

文字にそう書いてると、ただ読むだけでも無意識に口ぶりもその文字につられて、自然と人間っぽさが出てきます。

・とにかく強弱をつける

ただ淡々と読まれては聞き手が「この人何が言いたかったんだっけ」って思ってしまいますので、「大事なのはここです!」「ここは覚えていてほしいのですが…」といった強調文を意識的に入れてください。
いっそ「ここは聞き流していただいていいのですが…」みたいなネガティブ表現も、メリハリがきいて有効です。

・相手の気持ち代弁タイムを挟む

上の例でいうと「え、必ず旅行したくなる?そんなことできるの?と思われるかもしれませんが」の部分ですね。
一生懸命プレゼンを聞いてくれるお客様も、時には聞きながら「え、どういうこと?」って思われる時もあります。
そこはあえて「今どういうこと?と思われたかもしれませんが、」と言うことによって「そうそう、どういうこと?」という共感を得て、そのあとの言葉に注目を集めることができます。
詳しい説明に入る前に使うと効果的ですね。

・擬音をちょっとだけ使う

関西人が得意なやつ。いきなりですが、次のプレゼンを私が話してると思って聞き比べてみてください。

「現在のサイトは余白がなく、窮屈な印象を与えます。そこで余白をしっかり取って、さらに写真を大きく配置することで、窮屈な印象から解放され旅行に行きたい気分にさせます」
…とても丁寧な説明ですし賢そうですね。

ではこちらはどうでしょうか。
「現在のサイトはぎゅうぎゅうに情報が詰まっていて窮屈な印象を与えます。そこで余白をしっかりとって、さらに写真はどーんと大きく配置することで、窮屈な印象から解放され”ここ行きたいな~”という気分にさせます」

どうですか?若干アホっぽさは出てしまいますが、そこは人間味と捉えていただきたい(笑)
後者の方が、今のサイトはなんかダメなんだなって感じと、写真を大きく置いたら魅力がより伝わるんだってことが伝わりませんか?
あまり多用しすぎると幼稚になってしまうので要注意ですが、話し言葉だとこちらの方が自然なんです。また擬音がある方が想像が深まり、良い印象に残りやすかったりします。

最後は精神論。これから一緒にいたい相手に、どう気持ちを伝えるか。


プレゼンテーションは相手に気持ちを伝える場です。資料を説明する場ではありません。
自分たちがお客様のために一生懸命考えた提案や、作ったデザインを、ただ淡々と説明するだけではもったいないですよね。

あなたが聞き手だった場合、
「それではデザインの説明を始めます。考えたコンセプトはこちらです」
と始められるより
「私はこういう思いで一生懸命デザインを作りましたので、是非説明させてください!」
この方が、聞いてあげようと思いませんか?

まだまだ新米ちゃんなら「一生懸命作ってきました!(笑)」とえへへ感(?)を出すのも、気持ちが伝わると思います。
これを計算でやれというわけではないですが、とにかく気持ちが伝わる枕詞や話し方というのを意識してほしいなと思います。

緊張しているときによく「目の前の人をカボチャだと思って乗り越えよう」なんて言いますが、目の前の人はカボチャではありません、これからも一緒に仕事をしたい方ですよね。
そんな大切な方の、大切な時間を退屈なものにさせない!という気持ちを持っていれば大丈夫です。
しっかり事前に準備して挑めば、何も怖いことなんてありません。一緒に頑張りましょう!


執筆者西田愛

ウェブディレクター。プロジェクトマネジメントからウェブサイトのコンサルティング、UI/UX設計など、幅広い業務をしています。